簡単な経歴とマイクロソフトに入社したきっかけを教えてください。
大和氏:
私は約20年以上、IT関連一筋で、特にサービス部門で経験を積んできました。マイクロソフトに入社したのは2000年でしたが、それ以前は外資系の会社でカスタマーエンジニア(フィールドサービスエンジニア)として16年間勤めました。
マイクロソフトへの入社は、新しいビジネスを立ち上げるため誘われたのがきっかけです。ちょうどその頃2000年問題の大騒ぎが一段落し、次に何をしようか、と考えていたときでした。前職でマイクロソフト製品のサポートも行なっていましたし、またIT技術者としてマイクロソフト製品の核心部分に触れながら、自らのスキルをさらに掘り下げてみたいという気持ちがあり、マイクロソフトへの入社を決めました。
竹原氏:
独立系のソフト開発会社に3年勤務し、2001年にマイクロソフトに入社しました。前社では、携帯の基地局を監視するシステムなど、ウィンドウズを使った開発業務に携わっていました。前社は自由な社風で楽しかったのですが、半年または1年で装置が新しくなり、そのたびにその装置にあわせた同じようなソフトを作り、また固定したお客様とのやりとりが続いていました。もっとフロントに出て、いろいろなお客様とコミュニケーションをとりながらスキルが伸ばせたらと思っていたときに、マイクロソフトのサポート部門に興味がありませんかと声をかけていただいたのがきっかけです。
入社後にご苦労されたことはありますか。
竹原氏:
開発担当からお客様にソリューションを提供する製品サポート職へ変わったこともあり、最初は何を求められているのか、どのようにやっていったらいいのかよくわかりませんでした。開発職の場合、良いものを早く、安く作るという明確な目的があり、作業に集中できます。しかし、サポート職は、個々の問題に関し単純に回答しただけではお客様は満足しません。本当に知りたいことはお客様の言葉には出てきませんので、製品を知っているだけでなく、お客様の利用状況などを踏まえ、こちらからいろいろ質問しないと本当の問題解決ができないということをすぐに理解はできませんでした。
大和氏:
社内の会話はアルファベットの略語の洪水ですので、最初は苦労しましたね。また、中途採用の場合、手取り足取り教えてくれませんから、分からないことは積極的に聞かないといけません。また、マイクロソフトでは、必要に応じて組織間をまたぐバーチャルなチームで仕事をしていきますから、人材やリソースなど、必要な支援は自分で集めていくというカルチャーがあります。黙っているのではなく、声を掛けて聞いてみる。同時に、聞かれることに対してバリアをつくっていたらダメです。
ビジネスの展開速度、組織の移り変わりも速いですね。市場のデマンドに合わせ、プロアクティブに柔軟に対応していくことが要求されます。情報はブロードシェアされていますから、ものすごく早いデシジョンをしないといけない。待たせればビジネスが止まってしまうので、必要な情報を取捨選択し、素早く判断する能力が必要です。
社内におけるプレミアフィールドエンジニアリング部門の位置づけやミッションについて、お聞かせください。
大和氏:
企業向けの有償サポートであるプレミアサポートサービスをご契約いただいているお客様に対し、マイクロソフトの社員がお客様先に直接訪問し、技術支援を提供する部門です。現在、日本には32名のエンジニアがユニットとして存在しています。ミッションは、お客様のIT環境をヘルシーにし、トラブルなく使っていただくことで、生産性アップに繋げることです。お客様が購入したマイクロソフト製品の価値を100%享受できるように技術者の立場で支援していくわけです。サポートの形態は契約内容で変わりますが、契約によってはお客様のところに常駐することもあります。
サポートは開発より下のレイヤーに見られがちですが、マイクロソフトの場合、製品開発もサポートも同等です。製品のライフサイクルはひとつの輪になっていますから、どちらも必要で、重要だと考えられています。
現在の仕事内容や魅力、面白さについてお聞かせください。
竹原氏:
プレミアフィールドエンジニアリングの仕事には、リアクティブとプロアクティブの2つスタイルがあります。お客様からこんな問題があるから解決して欲しいというリクエストがある場合がリアクティブ。こちら側からこんなふうに使ったらより良く使えますよと提案するのがプロアクティブです。
マイクロソフトの製品はシステムの基盤として使われることが非常に多いため、マイクロソフトの製品だけを見ても問題解決できなくなっています。お客様が作ったアプリケーション、他社の製品なども含め、システムがどんどん大きくなり、メンテナンスをしている人もシステムの連携がよく分からないという状況が起こっている中、我々の特徴は、特定のマイクロソフト製品だけを見るのではなく、システム全体を見渡して問題解決ができるというところにあります。
複合製品・システムの問題解決に携わることで、知識が増え、視野も広がりましたね。また、お客様の問題にダイレクトにアプローチできることも、非常に面白いと感じています。
大和氏:
マイクロソフトでの7年間に、テクニカルアカウントマネージャー、オンサイトエンジニアのチームのマネージメント、社内の緊急コールプロセスの西日本担当、現在のPFE(プレミアサポートエンジニアリング)と、4回の大きな変化を経験してきました。
現在は、PFEの日本における責任者として、お客様に満足していただけるサービスを提供する、というゴールに向けて、部門の方向性を定義し、それを実際の活動に結びつける仕事を行っています。
もともとマイクロソフトはグローバルに横並びの組織を持っていて、アメリカ、ヨーロッパ圏、そして日本の属するアジアの3地区があり、ゴールを共有しています。マイクロソフト組織全体のゴール、PFE部門のゴールを共有しながら、日本のPFEはどのように活動していくか、等のアライメントをとっていくことも重要な任務です。
このようにマイクロソフトは会社も大きく、市場も大きいので、ビジネスのスピード感やダイナミックなスケール感が楽しめます。
プレミアフィールドエンジニアリング部門ではどのような人材を求めているか。面接時のポイントなどお教えください。
竹原氏:
製品サポートは大きくOS、オフィス製品、デベロッパー製品に分けられます。私が担当するソリューション部門は、ほとんどがデベロッパー向け製品のサポートになりますので、開発の経験があり、お客様に提案ができる人が望ましいといえます。また、知識はあるに越したことはないですが、それより仕事に取り組む姿勢や考え方が重要です。例えば面接時に、「今、興味をもっている技術はありますか」という質問に対し、何をあげてもいいのですが、「どうしてそれを面白いと思うか」が聞きたいですね。
大和氏:
マイクロソフト製品に関する知識は大前提ですが、マイクロソフト製品が好きで、何かやってみたいというような意気込みがある人がいいですね。待ち受け型ではなく、これまで提案をどれくらいしてきたのか。キーワードはプロアクティブです。高いスキルとノウハウを活かし、トラブルをなくす提案や活動にフォーカスして取り組んでいただける人。また、なかなか解決できない問題に挑戦し、仕事を通して進化していくことが楽しめる人を求めています。
最後に、応募する方へのメッセージをお願いします。
竹原氏:
我々のやっているサポートは単なるヘルプではなく、技術的に面白く、非常に奥が深く、幅広い知識が要求されますので、ぜひ、開発経験者に来ていただきたいです。
大和氏:
優秀なIT技術者をぜひ迎えたいと考えていますし、そのための基盤は準備しています。マイクロソフト製品にかかわる技術者にとってはPFE以上の環境はありません。たいへんやりがいがあると思いますので、ぜひ、チャレンジしてほしいと思います。