INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
ユニリーバ・ジャパン株式会社 森井 久恵

その他 外資系で活躍するビジネスリーダー

ユニリーバ・ジャパン株式会社

マーケティング ダイレクター

森井 久恵

1997年、国際基督教大学(ICU)を卒業し、NTT東日本に入社。営業を経験した後、新事業企画室(当時)で新事業の立ち上げに携わる。2000年にブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BAT)に移りマーケティングと営業の両部門で経験を積む。2003年3月ユニリーバに転職。Doveのアシスタント・ブランドマネジャー、ブランドマネジャーを務めた後、05年の組織変更に伴ってリージョンのアジア担当ディレクター。07年にローカルのマーケティングダイレクターとしてDoveのビジネス全般を統括。昨年からマルチカテゴリーを担当している。

公開日:2009年10月22日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

能力をうまく引き出して伸ばすこと、広げることが重要なリーダーの役割

グローバル企業で活躍するビジネスリーダーに必要なことは何でしょうか。

cg_027_01グローバル企業ではいろいろな背景を持つ老若男女がビジネスをしていますから、拠りどころになる芯を自分自身でしっかり持っていることが必要です。私はこれができる、誰にも負けないという自信やプライドのようなものです。そしてどんな環境でも自分のやりたいことを明確に打ち出し、行動を起こせる行動力は特に求められていると思います。

また、文化や生活環境、背景の違う人たちをまとめていくには、一人ひとりの声を正しく聞いて、考えを理解する力がなくてはなりません。「彼はなぜそう言うのだろうか」と疑問が湧いたとき、「そうか、それが彼の文化なのか」と理解できなければ、いつまでも平行線のままです。そういう異文化や違う意見を「聞く力」を持ったうえで、自分の意志を伝える力を持つことが、グローバル企業のビジネスリーダーには絶対に必要だと思います。

森井さんがリーダーとして心がけているのは、どういうことですか。

常に心がけているのは、自分たちが目指すところと、この範囲で自由にやっていいよ、という枠組みをできるだけ早く明確に示すことです。若くて経験がないうちは、自分がいま何をすればいいか、何を求められているかがなかなかわかりません。それがポテンシャルを妨げていることもある。ですから、目指すべきゴールはここで、そのためにこういうアウトプットが欲しいとはっきり示し、あとは本人に任せる。そして本人がその仕事に集中していい結果が出せるよう、環境を整えることも必要です。一人ひとりが持っている能力には優れたものがあるはずですから、それをうまく引き出して伸ばすこと、広げることは重要なリーダーの役割だと考えています。

これまでのキャリアについてお聞かせください。

ICUを卒業してNTTに就職し、2年間は飛び込みを含めた営業をしました。営業は自分なりに工夫できるので非常に楽しく、自分に向いていると思っていましたが、3年目のときに本社の新事業企画室に異動になりました。そこで参加したプロジェクトはメンバーが何人か分からない程非常に大きいプロジェクトで、自分の仕事がどう関わっているのか見えにくかったんです。そういった状況に物足りなさを感じ、自分でものを企画し、作って売る喜びを味わいたいと思うようになりました。それも通信という目に見えないものではなく、FMCG(Fast Moving Consumer Goods)という目に見えるものを扱ってみたくなったのです。

そこで、マーケティングをやってみようと転職活動を始めました。たまたまブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BAT)のマーケティング部門で募集しており、マーケティング経験がなくても可能性にかけると言ってくれたので入社しました。BATには3年間いたのですが、ブランドチームのアソシエイトからスタートして営業もやりました。ポスターを制作したり、たばこ店を巡回して商品を補充したり、販売店向けの顧客ロイヤルティ向上プログラムを作ったりと、いろいろ経験しました。おかげで、営業の現場感覚を生かしながらマーケティングプランを考えられるようになりました。

そこからなぜユニリーバに転職しようと考えたのでしょうか?

マーケティングがどんなものか、どんな捉え方をすれば良いのかがわかってきたところで、もっとそれを深めたいと思いました。そこでマーケティング・カンパニーとしてのインフラがあり、自前の営業部隊を持っている会社を食品、飲料、化粧品に絞って探し、ユニリーバに行き着きました。グローバルなブランドを持ち、マーケティングのツールやノウハウの面では、ユニリーバ・アカデミーと言われるほどに充実していますから。

でも、最終的に入社を決断したのはユニリーバが持つノウハウが理由ではありません。面接でこれまでのキャリアや持っているスキルについて聞かれるのはどこも同じですが、ユニリーバの面接では、私がどんな仕事観、価値観を持っているか、人のマネジメントについてどういう考えを持っているか、ということをしっかり聞いてくれました。それで、人を大事にする会社だと思い、ここで働こうと決めたのです。

ユニリーバに入ってからはどのような仕事をしてこられましたか。

Doveのボディウォッシュ担当のアシスタント・ブランドマネジャーからスタートしましたが、2年目に上司のブランドマネジャーが海外転勤になり、その後を継いでヘアケアを除くDoveの全商品を見るようになりました。そのとき初めて部下を持ちました。

その後、2005年のグローバルな組織変更でリージョンチームに移り、アジア地域担当のダイレクターになりました。このときは仕事が質的にも量的にも一気に変わったので、非常に大変でしたが、幸いチームメンバーに恵まれたので、とにかく結果を出すしかないと猛烈に働きました。

そこで2年ほど頑張っていたら、いまの上司からローカルでポジションが空くけど来ないかと声を掛けられたのです。リージョンでの仕事も面白くなってきていた頃で迷いました。しかし、リージョンではコンセプチュアルなことが仕事の中心で、実際に物を売るというビジネスをやりたい気持ちが強くなっていました。そこで自分にはビジネスマネジメントが向いていると考え異動し、Doveのビジネス全般を預かるようになりました。

ビジネスマネジメントの面白さはどういうところにあるとお考えですか?

予算を持ち、営業と連携してどう売っていくかを考えるところです。商品を売るだけではなく、商品を作るところから始まって消費者に使ってもらうまでの一貫した大きな仕掛けづくりです。商品を生かすも殺すも仕掛け次第だと思うし、それには販売店の力が大きく作用するので、そこをどう巻き込んでいくかが重要です。販売店の苦労や消費者の目線、競合の動きを知ったうえでマーケティングプランを考えていく必要があります。そうしてあれこれ考えて結果を出していくところにビジネスのダイナミズムや面白さがあると思います。

現職では、ヘアケア関連とスキンケア関連以外を扱うマルチカテゴリーを担当しています。Doveのように大きなブランドではありませんが、伸びしろが非常に大きい、会社の将来の成長を作るブランドたちなので、どうリスクを取って成長させていくかを考えるのが醍醐味です。

ずっとDoveに関わってきて、はまりすぎて周りが見えなくなってしまうこともあったのですが、今はブランドをいくつも抱えているから一つにはまっていられません。それぞれに何をすべきか、迅速かつ明確に判断しなければなりませんから、日々の決定のスピード感がこれまでとは全然違います。でも、その慌ただしさが楽しくもあります。私は基本的に、「仕事は楽しむもの、楽しまなくちゃ損」だと考えています。

ユニリーバはリスクをとってチャレンジできる会社

ユニリーバの強み、良さはどこにあると思われますか。

cg_027_02ローカルとグローバルのバランスが取れているところは良さであり、強みであると思います。グローバルという大きな規模で考えるからこそ出てくる豊富なコンセプトとアイデアがあり、そしてそれを日本やそれぞれの国でビジネスとして成功させるためにローカルの経験と知恵を活用していく。ローカルの消費者のために何が良いのか、現場の声を聞く姿勢があると思います。それにユニリーバは本質のところに集中して、真っ直ぐ商品や消費者に向き合って仕事をするカルチャーがあります。体裁を繕わずに物事を複雑にしないからこそ見えてくるものを大事にできる、というのは大きな強みだと考えています。

そしてユニリーバはリスクをとってチャレンジしようという姿勢があります。例えば、AXEフレグランスボディスプレーを発売したときには、競合他社の人から「よく出したね」と言われました。かなりアグレッシブなブランディングで商品もエモーショナルですから、清潔感を好む日本では難しいのではないかと。発売を決めるとき社内でもかなり葛藤があったようです。それでも出してみたら、かなりインパクトがあった。こういうチャレンジができるのはユニリーバならではだと思います。

リスクテイクは人材活用にも言えて、若手を含む誰にでもチャンスを与えてくれます。私自身、2年間で2ランクアップしたわけですが、そういったリスクを取れる会社はなかなかありません。やらせてみよう、チャレンジさせてみようという会社なので、色々なことにチャレンジしてみたい人、自分をストレッチして伸ばしたい人にとっては、自由度が高くて働きがいのある会社だと思います。

グローバル企業で働きたいと考えている若い人たちにメッセージをお願いします。

私が常に心がけていたのは、上司の仕事を取ることでした。自分から「これをやっておきましょうか」と積極的に仕事を取りにいくのです。グローバル企業では日本企業のように横並びに仕事が与えられるわけではなく、できる人に仕事が集中します。上司から「できるんだったらやっておいて」と言われたらしめたもので、背伸びしてでも上司から仕事を任せられる実力をつけようと頑張りました。

そうやってワンランク、ツーランク上の仕事をこなしていれば、スキルも上がるし経験も積める。一段上から自分の仕事を見渡すことができるようになれば仕事も楽しくなります。任される仕事が少なく、成果も出せずに悩むなんてつまらない。「仕事は楽しまなくちゃ損」だと思います。

ありがとうございました。

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ユニリーバ・ジャパン株式会社

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