INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
日本ヒルティ株式会社 堺 直樹

成長する企業のビジネス戦略 Vol.61

日本ヒルティ株式会社

代表取締役社長

堺 直樹

早稲田大学大学院卒業後、東洋エンジニアリングの材料技術エンジニアとしてキャリアを開始し、発電所や化学プラントの設計、溶接や腐食に関するトラブルシューティングに従事。その後、デロイトトーマツコンサルティングのエネルギー事業部マネージャーとしてコンサルティング業務を担当。次にP&Gジャパンへ移り、ブランドマネージャーとしてマーケティングの高度な専門スキルを培った。2011年10月、日本ヒルティに入社。入社後は、マーケティング部門の製品統括部長、戦略・トレードマーケティング部門の責任者、マーケティング部門の責任者、営業本部長などを歴任して、2021年4月より現職。

公開日:2021年8月30日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

製品・デジタルを駆使したソリューションが圧倒的にイノベーティブだから入社を決めた

日本ヒルティに入社するまでのご経歴を教えてください。

biz062_02早稲田大学大学院では日々材料工学の地道な研究を積み重ねました。研究室の推薦で就職をする同級生が多かったですが、私は大きなプロジェクトを動かして社会に貢献する仕事がしたいと思いエンジニアリング会社に的を絞りオープン採用で就職活動をしました。東洋エンジニアリングに入社し、材料技術部で材料選定やトラブルシューティングに携わりました。

4年ほど働いて、デロイトトーマツコンサルティングに移りました。若い自分にもどんどん意思決定を任せてもらえて楽しかったですね。ただ、入社2年目にエネルギー事業部のマネージャーとなったときには、ピープルマネジメントに苦労しました。部下は、私よりも経験豊かなプロフェッショナルばかり。彼らを率いて、チームみんなで同じ方向を向く難しさを知りました。特に年上の経験豊かな方々をマネージするときには、部下一人ひとりをリスペクトして寄り添いながら、同時に目的ベースでロジカルに説明して進めていくプロセスが欠かせません。このとき、目的ベースのロジカルシンキング力がずいぶんと鍛えられました。いま思えば、学びの多い濃密な数年間でした。

ただ、いずれは事業会社に戻りたいと思っていました。ビジネス界で長く活躍するには、戦略づくりだけでなく、現場のベストプラクティスを身につける必要がある、と感じていたからです。そこで次にP&Gジャパンに入社し、マーケティングを一から学びました。

P&Gでは、アシスタントブランドマネージャーから始めました。周りはトップレベルのスペシャリストたちが勢ぞろいです。当然ですが、最初はディスカッションのレベルの高さについていけませんでした。英語力も不足しており、その面でも苦労が絶えませんでした。ただ私は、「人間の能力は誰もそれほど大きく変わらない」という価値観の持ち主で、年上にも若手にも優秀な方にも、誰に対しても同じようにリスペクトを持って接するように努力していました。P&Gのスペシャリストの皆さんにも、こちらが学ぶ気持ちで丁寧に接していたら、周囲がサポートしてくれてプロジェクトがうまくいくようになりました。そうしているうちに、徐々に仕事に慣れ、マーケティングのフレームワークにも熟達して、3年後には複数のブランドを担当するブランドマネージャーになることができたのです。会社を代表するようなブランドをいくつも任せていただき、本当に良い経験を積めました。

そして2011年、日本ヒルティに入社しました。

なぜ日本ヒルティを転職先に選んだのですか?

大きく3つの理由があります。1つ目に、後で詳しく説明しますが、製品・ソリューションが圧倒的にイノベーティブで尖っていることです。ヒルティの製品・ソリューションを広めることは明らかに日本にプラスになる、と感じたことが、転職の大きな決め手の1つでした。

2つ目に、ヒルティはグローバルではかなり有名で大きなシェアを占めているのですが、日本市場ではまだこれから伸ばしていく段階です。そういう会社でチェンジマネージメントに挑戦してみたい、という想いがありました。

3つ目に、社員を仲間として大事にする会社、全員がお互いにリスペクトしながら働く会社だ、ということです。カルチャーにもフィットすると感じ、入社を決心しました。

ヒルティ入社後からいままでを簡単に教えてください。

biz062_02まずは製品統括部長に就きました。プロダクトマネージャーたちをマネジメントし、彼らとともに新製品導入時の戦略を決めて、その戦略を営業現場に展開していくのが役割です。大事にしたのは、プロダクトマネージャーや製品チーム、営業チームの強みを活かし、できるだけに彼らに主体的に考えたり決めたりしてもらうことです。部下を育成しながら、成功事例を一つひとつ積み重ねていきました。

ヒルティで対象としているマーケットは、最初に働いた東洋エンジニアリングに近い業界なので、最初からビジネスや仕事に違和感はありませんでした。むしろホームグラウンドに帰ってきた感覚がありましたね。

次に、戦略・トレードマーケティング部門の責任者と、マーケティング部門の責任者となりました。このときは、下元紳志・前社長の右腕として、経営戦略・マーケティング戦略の立案を推進しました。具体的には、傾注する業種を絞り込んで営業チームをセグメント化し、大手企業に集中的に営業を行う戦略を立てました。いわゆる「集中と選択」をしたわけですね。いまも基本的な戦略方針は変わっていません。

その後、営業本部長となりました。当時、揺るがない強みを持つ建設業界向けコアビジネスとは別に、発電所・データセンターなどへ向けた新規事業へのビジネスに取り組み始めたところでした。私は新規事業担当として、新たな営業組織を形成し、営業現場に新ビジネス戦略を落とし込む役目を担いました。

2021年4月、代表取締役社長に就任していまに至ります。当たり前のことですが、代表取締役社長は、情報量と裁量権がこれまでとまったく違います。社内の影響力も段違いで、社員全員が私の発信や行動を敏感に見ています。仕事の半分が、本社やグローバルとの折衝というのも異なる点ですね。覚悟はありましたが、やはり風景が違います。

世界の建設業界に新しく創造的なイノベーションを継続している

日本ヒルティはどのような会社ですか?

biz062_03一言で言えば、ヒルティは「イノベーションの会社」です。いま私たちは、ものすごいスピードでイノベーションを起こしつづけ、自身のビジネスを大きく変えつづけています。少し前まで、ヒルティと言えば、高品質で性能の良い「建設用電動工具」や「充電式工具」の会社でした。例えば、私たちのロータリーハンマードリルを使えば、工期を大幅に削減できます、といったイノベーションを起こしてきました。

現在は、私たちが最も力を入れているのは「デジタルソリューションサービス」です。たとえば、建設工具・機材の管理システム「ON!Track」を使えば、工具・機材の使用状況を管理して、適正数を導き出すことができます。現在、御社のロータリーハンマードリルは30台ですが、使用状況を見ると、40台に増やしたほうがいいですよ、あるいは20台に減らしても大丈夫ですよ、といったことをコンサルティングできるのです。ほかには、建設現場の生産性を向上させる「生産性分析サービス」なども展開しています。いまの私たちは、工具だけでなく、お客様のビジネスそのものにイノベーションを起こす解決策を提供しています。

そして今後は、「エンジニアリング」の革新的なイノベーションを目指しています。例えば、ビル設備を総合設計する「ビルディング インフォメーション モデリング(BIM)」と弊社の設計・施工サービスを組み合わせることで、現場でのチャネル支持材の取り付けを大幅に簡素化し、施工時間を劇的に短縮できるソリューションがその一つです。また、弊社の墨出しシステムPLT300とデジタル図面をリンクし、その情報を穴あけ支援ロボット「ジェイボット(JAIBOT)」に取り込むことで、アンカー施工の自動化を行うような技術も開発されています。これらのテクノロジーは、ビル工事の工期を信じられないほど短縮します。現時点で世界のどこにもない、圧倒的にイノベーティブなサービス、新しく創造的なサービスです。

以上のように、ヒルティはいま、驚くようなスピードでビジネスとテクノロジーを進化させながら、建設現場のデジタライゼーションをグローバルで強力に推進しています。毎年、全世界の売上の約6%を研究開発に投資してイノベーションを目指しつづけてきた成果が、こうして形になっているのです。10年在籍してよくわかりましたが、ヒルティは本当に去年と同じことをしない会社です。日本はもちろん世界でも、こんな会社はそれほど多くはないのではないでしょうか。

ヒルティのビジネスを自分ごととして捉える「オーナーシップ」

どんな社風の会社ですか?

biz062_04「変革」と「チームワーク」と「オーナーシップ」を大切にする会社です。

これまでお話ししてきたように、ヒルティではビジネスをどんどん進化、変革させていっています。社員の皆さんにはその波に乗って活躍していただきたいと思います。

私たちはいま、ボトムアップで変革カルチャーを醸成している最中です。そのために社内ボランティアのカルチャーチームを結成し、各種イベントを行っています。最近は、「オンライン七夕イベント」の開催、「GMポッドキャスト」の企画・実施をしました。「GMポッドキャスト」では、社員の皆さんから集めた100の質問に楽しく答えたりしました。また、企業文化を専門とする「シェルパ(ヒマラヤ登山の案内役が由来)」に任命された75名が全世界のヒルティに在籍しており、カルチャーを指導・リードしています。企業文化をつくるために資金も時間も惜しみなく投資している会社なのです。

こうした取組の成果として、日本ヒルティは、Great Place to Work® Institute Japanの「働きがいのある会社」ランキングに、2018年以来3度選出されました。

私はいま、なかでも「オーナーシップ」を重視した組織づくりを進めています。ヒルティのビジネスを自分ごととして捉える集団、新たなイノベーションにどのような貢献ができるかを主体的に考えて行動を起こす集団をつくりたいのです。高いオーナーシップを持つ個人同士が時には激しく議論を交わしながらビジネスを進めていくことが、実は「良い人間関係」「良いチーム」をつくり上げる早道なのです。社員のオーナーシップを高めた先に、より良いチームワークが実現できる、と私は確信しています。

どんな方を求めていますか?

biz062_05以上の話を踏まえて、「自分はヒルティのカルチャーにフィットする」と思う方、「変化の早い組織でチャレンジしてみたい」と思う方を求めます。

ヒルティは、グローバルではシェア30%に到達している国が多いのですが、日本でのシェアはまだ大きく下回っています。しかし一方で、日本のほとんどのお客様から「良い製品、良いソリューションですね」と言っていただけることも確かです。つまり、私たちにはまだまだ日本市場の開拓チャンスがあるのです。また、社会貢献性が高く、ヒルティの製品・ソリューションを広めるほど、日本が良くなると実感できる仕事でもあります。きっと大きなやりがいを感じられるはずです。

ビジネスの変化が早いということは、新たな仕事やポジションが次々に生まれる会社でもある、ということです。グローバルで活躍できるチャンスも数多くあります。キャリアディベロップメントの機会はいくらでも転がっている会社です。上を目指すパッションのある方、ぜひ仲間に加わってください。一緒に楽しくビジネスを大きくして、日本の建設業界をより良くしていきましょう。

日本ヒルティ株式会社

ヒルティは、喜びあふれる顧客の創造に情熱を注ぎ、より良い未来を築くことを企業理念にしています。人は何かを創造する時、ワクワクして楽しい気持ちになります。こうした気持ちをより多くの方々に持っていただくことこそが、豊かな未来につながっていくと考えています。

1941年の創業以来ヨーロッパのリヒテンシュタインにグローバル本社を置き、世界120か国で高付加価値を備えた製品、システム、サービスにより建設業界のプロフェッショナルに革新的なソリューションを提案しています。全世界でお客様とのダイレクトな関係構築を築く直販体制で事業を行っており、建設現場のお客様の声をより早く正確に研究開発に反映することを絶対的な強みとしています。

日本ヒルティは高品質・高性能の「製品」、他者との差別化が大きい「サービス」、デジタル化を推し進める「ソフトウェア」を3つの柱として、今後も建設市場における解決策を提案し続けていきます。

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