INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
株式会社グループセブ ジャパン アンドリュー・ブバラ

成長する企業のビジネス戦略 Vol.55

株式会社グループセブ ジャパン

代表取締役社長

アンドリュー・ブバラ

ソニー株式会社に約20年間在籍。ジェネラルマネジメント、ビジネス&サプライチェーンマネジメント、マーケティングなど幅広い業務に従事し、数々の要職を歴任。その後、グーグル 株式会社にてアジアパシフィック・コンシューマーオペレーションの責任者を経て、2015年7月1日 株式会社グループセブ ジャパンにマネージング ディレクターとして入社。イエール大学にて学士号を取得 専攻:経済学、東アジア研究。バージニア大学にてMBAを取得。

インタビュー見出し

世界有数の調理器具・小型家電メーカー「ティファール」「WMF」「ラゴスティーナ」
社長が語るチャレンジと楽しさ

・Sonyで得た教訓「付加価値のある商品でないと長続きしない」・日本で最近発売したティファール製品の半数以上が「日本専用」・失敗を恐れず成功モデルを確立していく楽しさ

公開日:2019年8月23日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

Sonyで得た教訓「付加価値のある商品でないと長続きしない」

グループセブ ジャパンに入社するまでのご経歴を教えてください。

biz55_03日本で働くことにしたそもそものきっかけは、大学時代に日本語を学んだことです。漢字を覚えるのは大変でしたが、京都に1年間留学したこともあり、海外で、できれば日本で働きたいと思うようになりました。大学卒業時にはさまざまな選択肢がありましたが、ソニーからオファーをいただいたとき、二度とないチャンスかもしれないと思い、入社を決断したんです。

イエール大学卒業後の1995年、入社とともに私は日本で働き始めました。最初に配属されたのは広報部です。会社全体を見渡せる場所で、いろいろと勉強になりました。ただ、ビジネスの現場で働きたいという希望が次第に強くなっていき、そんなとき、当時立ち上がったばかりのVAIO事業のトップ、後にソニーの代表取締役社長となった安藤国威さんと知り合う機会があったんですね。安藤さんは日本のチームに、ノンジャパニーズを積極的に集めていました。それで私もVAIO事業に移るチャンスを得ました。企画管理をしながら、安藤さんを幅広くサポートする役回りです。VAIOが爆発的にヒットしたこともあって、現場はいつも慌ただしく忙しかったですが、楽しい経験でした。

ビジネスの現場にいるうちに、今度はビジネススキルをもっと深く学びたいという気持ちが強くなってきました。それでいったんソニーを辞めて、1999年に自費でバージニア大学のMBAコースに入学。2年間、ケーススタディを通してジェネラルマネジメントを徹底的に学びました。ビジネス数字の読み方やマーケティングの基礎など、経営に必要な知識を全般的に吸収し、サマーインターンでは3カ月ほどインテルで働く機会も得ました。

卒業後は、もちろん多様なチャンスがあったのですが、自分が最もインパクトを生み出せるのはどこなのかを考え抜いた結果、再びソニーに入りました。会社のことをよく知っていましたし、ネットワークもあったからです。今度はサンディエゴのソニーアメリカに籍を置きました。2001年から2012年までの11年にわたって、本当にいろんな仕事を経験させてもらいました。カスタマーサービスから始めて、情報システム部でERPを導入し、サプライチェーンの改革も手がけました。2006年には未経験でプロダクトマーケティングにチャレンジする機会をいただきました。私の担当はヘッドフォンでした。当時はちょうどデジタル音楽プレイヤーが伸びていた頃で、ヘッドフォンの需要もうなぎのぼり。ただ市場全体が上向きだったため、競合企業もどんどん増えていました。私はその中で生き残っていくために、新商品開発やパッケージ・宣伝の見直しなどを推し進めました。そこでよくわかったのは、付加価値の高い新商品を出していかない限り、中長期的な成功は望めないということ。これは今につながる教訓です。

それから、ソニーアメリカでマネジャーになりたての頃は、チームマネジメントとピープルマネジメントに苦戦しました。その結果、私は最終的に採用を重視するようになりました。付加価値の高い商品、売上(数字)も大事ですが、何よりも人が大切です。採用面接のときに、マーケターとしての分析力だけでなく、キャラクターやモチベーションをよく見るようになったんです。ポテンシャルが高ければ、その時点でのマーケティングの経験や実力がさほどなくても、1、2年後には十分活躍できるようになります。特に必要なのが、ある程度自分で考えて行動できるリーダーシップです。リーダーシップがあれば、自ら学び、道を切り開いていけるんですね。

その後、グーグルに転職されたのですよね?

biz55_02はい。プライベートの事情があり、日本にやってくることになりました。1年ほどソニー本社で働いた後、2013年からグーグルで働き始めました。以前お世話になった方が、グーグル内でアジアの新チームを結成したんですね。そのタイミングで声をかけていただきました。Google Play Storeのアジア&パシフィック地域のカスタマーサービス責任者を担当しました。グーグルの多くのサービスでは、カスタマーサービスをWEB対応などでおこなっているんですが、Google Play Storeでは課金する商品も多く、コールセンターが必要でした。私は、ソニーアメリカ時代のコールセンター運営経験を活かして、日本・韓国などでコールセンターを新たに立ち上げていきました。リモートで部下をマネジメントするチャレンジも経験しました。

グーグルではソニーとは違うマネジメントを学ぶ機会にも恵まれ、グーグルで働くのは楽しかったのですが、2015年にグループセブ ジャパンに移る決断をしました。それは何よりも、カントリーマネジャーを一度経験してみたかったからです。また、グループセブには、付加価値の高い「いい製品」があったためです。話しているときにティファールの名前を出すと、多くの方が「知ってます」「持ってます」「ファンです」と言いながら、明るい顔になるんですよ。いい製品がお客様の素敵な日常をつくっていく、そんなことが出来る会社だと感じました。その2つの理由からグループ セブ ジャパンに入社し、2015年に代表取締役社長となって今に至ります。

日本のティファール新製品の半数以上が「日本専用」

社長就任後、取り組まれてきたことを教えてください。

biz55_04私が来る以前は、フランス本国がティファールの新製品を開発し、私たちがそれらを日本で扱うかどうかを決める、という体制でしたが、現在は、日本のローカルニーズを活かした製品開発を積極的に進めています。そこが最も変わった点ですね。実は、最近、日本で発売しているティファール製品の数多くが、日本専用として生み出されたものなんです。

たとえば、私たちがカテゴリーそのものをパイオニアとして開拓してきた「電気ケトル」で言えば、つい先日、丸洗いできる「ウォッシャブル」という日本専用の新製品を売り出しました。日本のお客様は、清潔さを保ちたい、こまめに手入れしたいというニーズが他国に比べて強いんですね。そこで、丸洗いできる革新的な電気ケトルを作ったのです。これは日本のチームとフランスのチームが協力して開発したものです。

また、ハンガーにかけたままスチームをかけられる「衣類スチーマー」では、大量のスチームを噴射することができる「アクセススチーム」シリーズの中に日本専用に開発しているものがあります。これは、日本の忙しい方々が短時間でスチームをかけられるように工夫した製品です。それから、これはご存じない方も多いと思いますが、ヨーロッパと日本では包丁の握り方がかなり異なります。そのため、形状も違うんですね。そこで私たちは日本専用の三徳ナイフを開発しました。これはフランスでも「ジャポンコレクション」として販売しています。

こうして私たちは、いまや全カテゴリーで日本独自の新製品開発を進めています。もちろん、なかには失敗事例もたくさんありますよ。わかりやすい例だと、以前、他国でよく売れているスタンド付きタイプの衣類スチーマーを積極的に売り出したのですが、これは日本では当たりませんでした。なぜなら、日本の住居は狭く、大きなスタンドを置く場所を取れないからです。日本のお客様は小型で扱いやすく、強力スチームの製品を求めているんですね。それで私たちは、「アクセススチーム」にたどり着きました。このように、失敗したときは、それを反省して次に活かせばいいんですね。何も失敗を恐れることはありません。

製品開発以外にはどのようなことに取り組まれていますか?

販売ルートや手法も新たに増やしています。2015年まで、私たちの直営店はアウトレットモールのみでしたが、その方針を変えて、現在はショッピングモールにもどんどん出店しています。また、2018年からは直営オンラインショップも始めました。さらに、代理店販売も新たなチャレンジを次々に進めています。テレビショッピングに取り組んだり、新たなECパートナーを開拓したり、ファミリーセールを始めたりしています。

このように、私たちはいま、次々にチャレンジを仕掛けています。なぜなら、日本市場全体が小さくなっている以上、今までどおりのものを今までどおりのやり方で販売していたら、ビジネスは縮小するほかにないからです。ところが、日本のお客様は、品質の良いものを評価し購入したいというニーズがあります。付加価値の高い製品なら、多少高くても買っていただけるんですね。これは日本市場の大きな特徴です。つまり、日本のお客様が求めるような価値ある新製品を出して、売り方を工夫すれば、日本でもまだまだ売上を伸ばしていけるんです。実際、私が社長になってから、日本でのティファールの売上は伸びています。こうすることで組織を活性化させ、良い職場を作るのが、私のミッションだと考えています。

失敗を恐れず成功モデルを確立していく楽しさ

これからのチャレンジについて教えてください。

biz55_05ティファールの新製品開発や販売ルートの開拓はもちろん継続的に進めます。ただ、私たちが現在最も注力しているのは、グループセブが2016年に買収した「WMF(ヴェーエムエフ)」の日本展開です。WMFは、1853年創業のドイツNo.1(※)のキッチン&テーブルウェアブランドです。百貨店を中心に販売するプレミアムブランドであり、マスブランドのティファールとは異なります。ティファールと同じ戦略を取ることはできないんですね。つまり、私たち全員にとって、チャレンジングなブランドなんです。いま私たちはWMFをどう日本で展開し、売上を伸ばしていくかを試行錯誤している最中です。新たな成功モデルを確立したいと思っています。

※:ユーロモニターインターナショナル調べ 2017年ドイツにおけるキッチン用品部門、小売販売額(2018年度版)

どんな方を求めていますか?

新たに入社する方には、2つのことを求めたいです。1つは、自ら考えて行動する姿勢。もう1つは、チームプレイヤーとして他部署や本社チームと円滑な連携を取る姿勢です。

この2つの姿勢を持つ方にとって、グループセブはきっと楽しい職場です。なぜなら、メンバー全員が、高い目標に向けて一致団結し、主体的にアクションプランを作ってポジティブに働いているからです。私は、日本独自の付加価値の高い製品を開発し、ヒットさせていけば、これからも売上・利益を伸ばせると確信しています。成功事例が次々に生まれたことで、多くのメンバーもそれを信じるようになりました。WMFに関しても、チャレンジし続けることで、必ず成功モデルを確立できるでしょう。このようなチームの一員になって、ティファール・WMFなどの新製品をともに生み出し、日本に広めたい方を求めています。ぜひ思いきって飛び込んできてください。

株式会社グループセブ ジャパン

株式会社グループセブ ジャパンは、フランスに本社を置く調理器具・小型家電のメーカー「Groupe SEB(グループセブ)」の日本法人です。フランスの調理器具・小型家電ブランド「ティファール」をはじめ、ドイツのキッチン&テーブルウェアブランド「WMF(ヴェーエムエフ)*コーヒーマシンを除く」、イタリアの調理器具ブランド「Lagostina(ラゴスティーナ)」の3ブランドの販売を日本全国で展開しています。
“TO MAKE CONSUMERS' EVERYDAY LIVES EASIER AND MORE ENJOYABLE AND CONTRIBUTE TO BETTER LIVING AROUND THE WORLD”
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