INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
ビー・エム・ダブリュー株式会社 成田 仁

成長する企業のビジネス戦略 Vol.52

ビー・エム・ダブリュー株式会社

ディーラー開発本部長

成田 仁

いすゞ自動車にてキャリアをスタートし、2002年にBMW Japanに入社、ディーラー開発の多くのプロジェクトを完遂。2004~2005年にBMW AG(独本社)でアジア・東ヨーロッパのディーラー開発チームでのinternational assignmentを経験。2008年にアウディジャパンへ転職し、ディーラー開発部門にてマネジャーおよびゼネラルマネジャー、2013年にハーレーダビッドソンジャパンにてディーラー開発部門のダイレクターを経て、2015年にBMW Japanに戻り、ディーラー開発部門の責任者に就任。

公開日:2018年12月26日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

ディーラー開発のプロとしてのキャリアを積み上げてきた

ビー・エム・ダブリューに入社するまでの経緯を教えてください。

biz51_02小さな頃、よく家族でキャンプに行っていました。その影響が強く、いまだにアウトドアやバイク、スキー、釣りなどが大好きです。大学時代も、そうやってたくさん遊んでいました。就職先にいすゞ自動車を選んだのも、アウトドアに使えるSUVをつくっていたことが大きな理由でした。

いすゞでは、ディーラーの収益・財務管理や再編などを取りしきる営業管理部門に配属されました。私はそれ以来、一貫してディーラー開発に携わってきました。振り返ると、ここで私は、自分に合った部署に配属させてもらったのだと思います。その点、いすゞには本当に感謝しています。

7年半ほど在籍しましたが、人を育てる文化、自由な発想を推進する文化に、自分の力で何とかする機会を何度も与えてもらい、ずいぶんと鍛えられました。例えば、販売会社の合併をする際は、20代前半の私が、いきなり2つの販売会社のベテラン幹部の間に立って、すべてのシナリオを策定しました。臆せずにはっきりと意見を伝えること、知識の獲得に励みました。M&A・財務・法務・人事労務などの広範な本を日々猛烈に読み、知識を学びました。このときの学びはいまも活きています。

また、あるとき私は、ある企業を子会社化するためのアイデアを思いつきました。それどころか、法律改正の追い風を受けて、お金をかけずに買収することが可能だと気付きました。ステークホルダーの多いプロジェクトとなり、大変でしたが、努力の甲斐があって、キャッシュレスでの買収に成功しました。自分のアイデアを生かして完遂することができ、ビジネスに多大な貢献をすることができました。思い出に残る仕事です。

それから、2001年に半年だけ、当時資本提携していた米国・ゼネラルモーターズ社に出向しました。さまざまな部署を回ったり、大学に通ったりしたのですが、私にとっては貴重な海外経験で、この半年を通じて日本人としての誇りを持つことができました。例えば、日本人には、規律や礼儀を大事にしたり、勝ち負けをはっきりさせずにWin-Winをめざしたりする傾向があります。そうしたことを強みと考え、日本人であることに自信を持って働けばよいのだと認識できた時間でした。

その後、外でチャレンジしたいと思うようになり、2002年にBMW Japanに転職しました。

ビー・エム・ダブリューに入社してからのことも教えていただけますか?

biz51_03BMW Japanでは、 ディーラー開発部門のメンバーとして、前職同様、ディーラーネットワークの再編やM&Aに携わったほか、新たに設備投資のプロジェクトマネジメントも担当しました。前者はこれまでの知識が活きる仕事でしたが、後者は初めての仕事で、デザインや建築の知識・経験を積み上げる日々でした。この仕事でポイントとなったのは、BMWのCI(Corporate Identity)基準でした。

BMWでは、企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、またわかりやすいメッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略のひとつとして、独自のCI基準を設けています。例えば、新店舗を建築する際、タイルの素材、照明の明るさ、家具など多くのことが、細かに指定されています。プレミアムブランドに特化したグローバル自動車メーカーというブランディングの観点から、タイルや家具などは通常に比べて高価なものを使っており、これをディーラー各社に説明し、理解してもらうのが一苦労でした。多くの場合、私は、相手の状況や気持ちをよく考えながら、相手に寄り添って話し合い、問題を一緒に解決していきました。

また、ドイツ本社や社内とのコミュニケーションにも気を使いました。ドイツ本社の意向を汲み取りながらも、ドイツ本社が十分に理解していない日本固有の状況に関しては、筋道を立てて説明することで理解を得ていきました。

例えば、日本の場合、ショールームを建設する大きさの土地は、そう簡単には見つからず、土地の取得までに2、3年かかることも決して珍しくありません。さらに、土地が取得できてからも、役所との協議や建築物の設計などに1、2年かかります。そうした時間軸がドイツやヨーロッパと大きく異なるため、理解を得るのにはいつも苦労しました。しかし、新店舗は一度つくれば20年は使うわけですから、良い場所を確保するために数年をかけることは、決して無駄ではありません。私は、そのことをドイツ本社や社内のさまざまな部署に説明し、納得してもらうことに時間と労力をかけました。自分たちの戦略を共有し、自分たちのやり方で任せてもらうことが極めて重要だからです。そうしなければ、私たちは決して良い仕事ができません。

その後、一度BMWを離れられていらっしゃるのですね。

biz51_04マネジメントの経験を積みたいと思い、BMWを離れてアウディジャパンに移り、ディーラー開発部門のマネジャーになりました。その後、ゼネラルマネジャーも経験しました。当時のアウディは飛ぶ鳥を落とす勢いがあって、私が在籍した5年ほどで販売台数は2倍以上になりました。優秀なリーダーのもと、メンバー全員がビジョンやミッションを深く共有し、チームとしてまとまると、これほど大きな力を発揮するのかと驚いた数年間でした。もちろん、プロダクトの進化も追い風になったのですが、社内のつながりの強さやチームワークが、売上増の最大の原動力だったと思います。

私は販売網を拡大することによって、販売台数の増加に貢献していきましたが、最初のうちはマネジメントに苦労しました。責任感が仇となって、抱えきれない量の仕事を自分で抱え込んでしまったのです。当時の私は、負のスパイラルに陥っていました。まともに考えられなくなり、毎日が不安で仕方がありませんでした。救ってくれたのは、私の上に立った新任の本部長です。彼のおかげで、私は部下に仕事を任せる心の余裕を持つことができました。そこから、私は大きく変わりました。どうしたら部下が最大の力を発揮できるようになるのかに腐心するようになりました。そのうち、部下に仕事を依頼するときに「なぜこの仕事が必要なのか?」「なぜ仕事の仕方を変える必要があるのか?」といった背景を必ず説明するようになりました。そうするうちに、すべてがうまく回り始めました。仕事の意義や意味を知るようになった部下の士気はどんどん高まり、在籍後半の2年間は、チームの満足度は社内No.1となりました。中には、主体的にどんどん話を進め、自分の力で日本最大級のショールームを開発するようなチャレンジングな部下も出てきました。この経験が、私にとって大きな転機となりました。

次に私は、ハーレーダビッドソンジャパンでディーラー開発部門のダイレクターとなりました。ここでは通常のディーラー開発に加え、新たな仕事として、ディーラー人材のトレーニングやパーツ&アパレルの販売にも携わりました。当時、多くのバイクショップが、アパレル商品の販売に慣れていませんでした。そこで、商品の展示方法や季節に応じた商品の入れ替え、セールの仕方など、売上を高めるためのディーラー人材トレーニングに力を入れたところ、着実に効果が出て、パーツ&アパレルで利益を出す店舗が増えていきました。

ハーレーでは、バイクで出張に行くなどして、日常的にバイクに触れることができ、本当に楽しかったのですが、そんなある日、BMW Japan社長のクロンシュナーブルから連絡がありました。いずれはBMWに戻り、ディーラー開発のマネジメントをしてみたいと思っていた私にとって、断る理由はありませんでした。私は、2015年にビー・エム・ダブリュー・ジャパンのディーラー開発本部長に就任しました。

プレミアムブランドBMWの価値を届ける、ディーラー開発本部

ディーラー開発本部に関して教えてください。

biz51_05ディーラー開発本部には、「設備・M&A」「収益プロセス管理」「CRM」「トレーニング・アカデミー」の4つの部門があり、多くのメンバーが働いています。私の最も大きな仕事は、この4部門の壁をとり、ひとつのチームとして一体化すること。「お客様・ディーラー・BMWがWin-Win-Winになるビジネスモデルを開発する」というビジョンに向けて、力を合わせていくチームをつくることです。

そのために、大きく3つのポイントについて取り組んでいます。1つ目は、全員が「プレミアムブランドNo.1」という目標を常に意識することです。移動の手段としての車とだけ捉えれば、BMWよりも低い価格帯の車もあり、そちらを選ばれるお客様もいらっしゃいます。では、なぜ、お客様はBMW店舗にお越しいただき、BMWを購入いただけるのか。お客様が何を求めているのかをよく考えて行動することで、お客様により満足いただける状態をつくりたいと思っています。そのためには、プレミアムブランドを扱うことに対する誇りをもつことも大切だと考えています。「プレミアムブランドNo.1」を意識し考え、安易な妥協は止めようと、メンバーとよく話しています。

2つ目は、「ローカライズ化・最適化」に力を入れることです。例えば、先にもお話ししましたが、BMWのCI基準は極めて厳しく、商談デスクの大きさも決められています。しかし、そのデスクは日本のショールームには大きすぎて、自動車の展示スペースを狭くしてしまうほどなのです。私たちはそうしたことをドイツ本社に一つひとつ伝え、より小さなデスクをつくってもらったり、あるいは日本で製作したりしています。こうしたことは火中の栗を拾うようなもので、手間のかかる面倒なことなのですが、手を抜かずに進めていくと、必ずビジネスに良い影響が出てきます。

3つ目は「社内No.1チーム」になることです。具体的には、マネジャーから新人社員まで、全員がビジョンとミッションを常に見据えながら、プロフェッショナルの意識を持ち、プロアクティブに行動できるチームを理想にして、チームづくりを進めています。どのような仕事も大変なものですが、一方でどこかに必ず「楽しいポイント」があります。例えば、大規模なショールームを開発するのは簡単ではありませんが、完成した店舗を見るのは大きな喜びです。また、たとえ大きな失敗であっても、何かしら未来に向けて学べることがあるものです。最も重要なのは、いついかなるときもプロ意識を持って前に進み続けること。誰もがそのことを忘れないチームをつくりたいと願っています。

自動車のさらなる進化、自動車ビジネスの変化を目近で体験できる

どのような方が活躍できるフィールドがありますか?

biz51_06一言で言えば、「チャレンジスピリット」を持った方です。自動車業界はいま激動の真っ最中です。自動運転車や電気自動車の開発が進んでいるだけでなく、販売チャネルのオンライン化、デジタルマーケティングの進化、カーシェアリングの拡大など、ビジネスのあらゆる面が大きく変わり続けています。その変化を楽しめる方、変化に揉まれたい方が、活躍できるのだと思います。

「言われたことだけやっているのはつまらない」と思う方のほうが、これからのBMWには向いています。幸いなことに、BMWは未来のクルマづくりでも世界の先頭を走っている会社の1つで、次々にイノベーションを起こしています。自動車のさらなる進化、あるいは自動車ビジネスの変化を目近で体験するには、これ以上ない環境だと思います。

また、BMW Japanはマルチカルチャーで、グローバルで活躍するチャンスも豊富にあります。その面でも皆さんの期待に応えられるはずです。ぜひ思いきって、この環境に飛び込んできてください。

ビー・エム・ダブリュー株式会社

ビー・エム・ダブリュー株式会社は、ドイツ・バイエルン州ミュンヘン市に本社を置く、プレミアム・ブランドに特化した、グローバルな自動車メーカーである、 BMW AG (Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft) の100%出資子会社で、欧州自動車メーカー初の全額出資子会社として、1981年に日本に設立されました。以来ビー・エム・ダブリュー株式会社は、当時は珍しかった専売店網の構築に始まり、低金利ローンや認定中古車制度など、さまざまな業界標準を築き、製品、サービス、顧客満足の分野において常に輸入車業界をリードしてきました。ビー・エム・ダブリュー株式会社は全国の正規ディーラー・ショールームを通じてBMWとMINI製品の販売とアフターセールスを提供しています。また、BMW Motorrad (オートバイ) の製品・サービスは、自動車同様、専売店ネットワークを通して提供しています。 関連子会社に金融サービスを提供するビー・エム・ダブリュー・ジャパン・ファイナンス株式会社と、直営販社であるビー・エム・ダブリュー東京株式会社を有しています。

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