INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
株式会社メルペイ 山本 真人

テクノロジーで進化するビジネス Vol.6

株式会社メルペイ

執行役員CBO

山本 真人

2004年 東京大学大学院 学際情報学府 修士課程修了。NTTドコモを経て、2008年よりGoogle JapanのEnterprise部門 Head of Partner Salesを務める。2014年にはSquare JapanにてHead of Business Development and Sales、2016年からはApple JapanにてApple Pay 加盟店事業統括責任者を務める。2018年4月より現職。

インタビュー見出し

テクノロジーで進化するビジネス、メルペイのキャッシュレス決済戦略

・「IT×ビジネス」に自分の道がある・日本の決済文化を変える主役となるのがメルペイだ・「極めて健全なカオス」のある会社の魅力

公開日:2019年9月27日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

「テクノロジー×ビジネス」に自分の道がある

メルペイに入社するまでの経緯を教えてください。

tech05_02小学・中学時代をドイツで過ごしました。ベルリンの壁が崩壊したときは、私も壁を壊しに行きました。当時のドイツやヨーロッパでは、ソニー・任天堂・シャープ・パナソニックなど、日本のテクノロジーカンパニーがリスペクトを集めており、それをとても誇らしく感じていました。帰国後、高校・大学は自由と多様性があるICUに。そして、インターネットに出会い、大学では情報工学を専攻。友達と一緒に遊びながらFlashでWebサイトをつくったり、ネットでコーヒーを販売するオンラインサイトを立ち上げたりしました。

リベラルアーツ教育を標榜するICUでは、文系、理系の区別なく幅広い知識を学びました。インターネットは単独では成り立たない、何かとの掛け算でこそ価値を発揮すると感じていた私には絶好の環境でした。情報工学だけでなく、金融や社会などを幅広く勉強できました。その後、専門性を高めるために大学院に。自然言語処理とコンピューターサイエンスを勉強しました。中でも、当時の私は「検索」に魅力を感じ、検索エンジンの研究にのめりこみました。研究を通じて、データを大量に集めればいろいろなことができると気づき、ビッグデータの価値、将来のビジネスの可能性を感じました。

また並行して、大手ソフトウェアベンダーで3年ほどインターンもしました。日夜技術スキルを研ぎ澄ます優秀なエンジニアの方々と出会い、自分は純粋なプログラミングでは敵わないと実感しました。そして、自分は彼らと競うのではなく違う道を行こう、テクノロジーと生活、エンジニアと利用者をつなぐ仕事をしていこう、テクノロジーで世の中が変わる、そこにビジネス面で関与していきたいと思うようになりました。

最初に就職したのは、NTTドコモです。ちょうどFOMAやGPSが出てきた頃で、面白いことができそうだと感じたからです。新規部門に配属になり、法人向けモバイルソリューションを専門に提案するプロジェクトマネージャーとして、官公庁などのお客様の困りごとを聞き、それを解決する画期的なモバイルソリューションの提案・開発をしました。たとえば、緊急地震速報を活用したモバイルソリューションを提案・開発したり、GPSを使ったゲームをいち早く実験的に開発し、実証実験を行って、位置情報の価値を実感したりもしましたね。次々に新しいことにチャレンジでき、楽しい日々でした。

そんなある時、仕事を通じて「クラウドコンピューティング」に出会い、強い興味を抱きました。次第にモバイルコンピューティングが当たり前になってきた頃でした。興味が高じ、思いきって当時日本に上陸したばかりのGoogleを訪問。転職を決意し、日本で2人目の法人営業担当になりました。「このサービス・システムを使うと、御社はこんなに変わりますよ」とGoogleのさまざまなサービスを企業に提案していくコンサルティング営業という仕事は、NTTドコモ時代の仕事と本質的には同じで、とてもやりがいのある仕事でした。入社したての頃はまだ組織が小さく、いろいろな仕事を経験できましたね。トラブル時のカスタマーサポートもやりました。アメリカ・マウンテンビューの本社をはじめ、海外とも頻繁にやり取りもしていました。

6年後、クラウドが当たり前になってきて、シェアリングエコノミービジネスが台頭してきた頃、私は次なるチャレンジを求め、Squareに移りました。生活には欠かせないお金を取り巻く環境はテクノロジーでもっと便利にできると興味を持ったためです。Squareはツイッター創業者の1人が始めた会社で、スマートフォンさえあればクレジット決済ができるカードリーダーを生み出しました。現在は、クレジット決済サービスだけでなく、POSレジ・データ分析・スタッフ管理などの多様なサービスを用意しています。私は日本でのSales部門立上げを担い、ターゲットはアメリカ同様に中小規模事業者でしたが、知名度を高めるため、まず大手アパレルショップに導入していただくなど、大手企業への導入を進める戦略をとりました。そうして効率的な営業活動を進めていきました。

その後、Apple JapanでのApple Pay 加盟店事業統括責任者を経て、私は2018年にメルペイに入社しました。Square、Apple Japan、メルペイは、私にとっては地続きのキャリアで、いわば「トリロジー(三部作)」と言えるものです。というのは、3社すべてで決済サービスを扱ってきたんですが、取り組んできたことは少しずつ異なり、また繋がっているからです。

3社での取り組みの違いについて、詳しく教えてください。

tech05_03決済サービスビジネスは、「利用店舗」と「利用者」、両方を増やしていきながら、市場を生みだしていく必要があります。一方で両方を同時にゼロから立ち上げる事は極めて難しい挑戦で、効率的な進め方が求められると思っています。私はSquareでは「利用店舗の拡大」に注力し、既存利用者の多いクレジット決済というサービスを、どんな店舗でも使えるようにすることを目指して動きました。次のApple Japanでは逆に「利用者の拡大」、「Apple Pay」の立ち上げに注力し、既存の電子マネー決済利用店舗の数の多さを活用して、Apple Pay の早期の展開を目指しました。

そしていま、メルペイでは、「加盟店の拡大」と「早期の展開」の両方を一度に実施しています。ただし、どちらの利用者も少ないままではやはり難しいので、電子マネーのiDと連携することで利用店舗数を増やし、一方でメルカリユーザーに利用していただくことで、利用者数を増やしている最中です。そうしてベースをつくった上で、両方のさらなる拡大を狙う。それがいまの私の仕事です。

日本の決済文化を変える主役となるのがメルペイだ

なぜメルペイを選んだのですか?

tech05_04あまり知られていないことですが、決済サービスの文化は、国によって大きく違います。たとえば、「店頭での分割払い」は、日本では当たり前のように使われていますが、実は世界では逆に非常に少数派です。世界のほとんどの国では、店頭での分割払い指定ができないんですね。また、アメリカにはレシートとは別の領収証を発行する文化がありません。細かなことを含めれば、ほかにもさまざまな文化の違いがあります。日本市場において、日本文化を理解したきめ細やかな対応ができるのは、結局は日本企業だと思った、というのが、大きな転職理由の1つです。

その上で、なぜ日本企業のなかからメルペイを選んだかといえば、「日本の決済を変えられるのはメルペイだけだ」と感じたからです。

メルペイはどのように決済を変えようとしているのですか?

tech05_07メルペイのミッションは、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」というものです。前半の「信用の創造」とは、経済的な信用を数値化できる場をつくるということ。たとえば、メルカリ上での売買の信用度を見える化できれば、メルカリで毎回きちんとした取引を行う方の信用は高まります。その信用によって、より多くのお金を借りたり、不動産契約を結んだりすることも可能になるはずです。メルカリ以外の場でも、そうした信用の数値化はできるでしょう。そうやって、デジタル上に新たな信用を創造することで、信用できる方々の経済的な悩みを減らし、よりスムーズにやりたいことができる社会、よりなめらかな社会を創りたい。これが、私たちが目指していることです。夢物語ではありません。クレジットカードビジネスがすでに信頼で成り立っているのですから、私たちの構想も十分に現実的なものです。

しかし、それを実現するには、大前提として、まず現金決済がスタンダードである日本で、「デジタル決済の社会」を創る必要があります。デジタル決済を当たり前にしなければ、デジタルの場で信用を測るのは難しいからです。先ほどもお伝えした通り、私は、これはメルペイにしかできないことだと考えています。なぜなら、メルペイが、デジタル決済の付加価値を最も明確に創造できるからです。

実はいま、世界中で、銀行とスタートアップの両方が「新しい金融機関をつくる!」という旗を掲げています。私たちもまた同じ旗を掲げています。そこで重要になるのは「付加価値」です。単純に現金決済をデジタル決済に置き換えるだけでは、競争に生き残ることはできません。数多くのユーザーに使っていただくには、自分たちだけの付加価値をどれだけ提供できるかが問われています。ユーザーが求める付加価値を生み出せたところが勝つんです。

その点、メルペイにはメルカリという強力なサービスがあります。たとえば、メルペイを使えばメルペイで買った商品を少し使って、すぐにメルカリに出品することができる。これは基本的なメリットの1つです。また、「メルペイあと払い」サービスを使えば、メルカリでもお店でも、翌月にまとめて支払うことが可能です。さらに今後は、あるブランドの商品をメルカリで売ったら、メルペイにそのブランドの商品を安く買えるクーポンが届く、といった仕組みも構築することが可能です。私たちはこうしたアイデアをいくつも持っています。こうやって付加価値を増やせば増やすほど、メルカリを通じた売買が加速し、同時にメルペイをデジタル決済サービスとして選んでいただけ、結果としてキャッシュレス社会を加速させられる可能性も高まると考えています。

メルカリは、一般の方々がごく簡単に資金を得られる場として新しい市場を作り上げてきました。その利活用をさらに加速するのがメルペイなんです。そして、メルカリの利活用を促進することが、決済サービスとしての存在感を高めることにも直結する。そして最終的には、日本の決済文化を変える主役となるのがメルペイだ、と私たちは考えています。

「極めて健全なカオス」のある会社の魅力

どんな方を求めていますか?

tech05_05デジタル決済の社会を創る、というのは、少し大げさに言えば、国の制度づくりに近い取り組みです。ですから、決済のことだけを考えていても、デジタル決済の社会を実現できるとは思っていません。その推進には、社会全体のことを考え、銀行・保険など、決済以外の金融の多様な専門家にも、更には金融以外の多様な専門家にも加わっていただく必要があります。私たちはバラエティに富んだ専門家集団をつくりたいのです。決済のプロも必要ですが、それ以外のプロも広く求めています。

ただし、どの分野であっても、単なる専門家では難しいかもしれません。なぜなら、専門スキルを自らメルペイにつなげる力が必要だからです。自分の強みを専門外で活かして「専門分野×●●」で勝負してきた方、あるいは「自分の専門スキルをメルペイでこう活かしたい」という構想をお持ちの方なら、きっと活躍できるでしょう。メルカリという強力なプラットフォームを最大限に活用して、自分のやりたいことを実現したい方に来ていただけたらと思います。メルカリもメルペイも単一サービスで、組織的なフリクションも少ない。ここには、実現したいことに邁進できる環境があります。

加えてもう1つ、私たちは採用時に、ミッションへの共感と柔軟性も重視しています。やはり私たちとしては、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」ことを一緒に目指していただきたいんです。なぜなら、メルペイはカオスな組織で、方針や考え方が絶えず変わりつづけており、それに合わせて一人ひとりの役割もどんどん変わっていく可能性があるからです。もしかすると、一時的にやりたいことから離れてしまう可能性もあります。しかし、ミッションは不変です。ミッションに共感していただいていれば、組織や役割の変化への理解が可能となり、柔軟に対応していけると思うのです。

メルペイはどのような会社ですか?

先ほど、カオスな組織だと言いましたが、もう少し説明すると「極めて健全なカオス」のある会社です。朝令暮改は当たり前ですが、ただそのときに必ず、理由がついてくる。なぜ変えたのかをいつもきちんと説明する会社なんです。しかも、その理由のほとんどは、ミッションと3つのバリュー、すなわち「Go Bold 大胆にやろう」「All for One 全ては成功のために」「Be a Pro プロフェッショナルであれ」に沿っています。ですから、ミッションとバリューへの共感さえ高ければ、かなり納得度の高いカオスです。

なお、個人的には「Be a Pro」をよく使います。100%デジタル決済の社会を創る私たちには、重大な責任があると思うのです。私たちがいま安易に妥協してしまうと、それが後々、日本社会全体の当たり前になってしまうこともありえます。ですから、プロフェッショナルとして妥協せずに考え抜き、やり抜く姿勢を大切にしています。

私は、目指すゴールと向かうべき道を指し示し、たとえそれが茨の道であっても、きちんとそちらに向かっていくことが、プロの証だと考えています。新たに入社する方にも、プロでありつづけていただきたい。それは簡単なことではないかもしれませんが、気持ちがよく、ゴールを達成したときに深い満足感を得られる道だろうと思います。新しい価値、社会を一緒に創っていきませんか。

株式会社メルペイ

いらないものを売って、新しいお金をつくるメルカリ。そのお金で、新しいものを買う、新しい体験をするメルペイ。二つが揃うことで生まれるのは、何もしなければ、そこになかったはずのお金で暮らしが豊かになる、夢が実現する世界です。そのために、メルペイは、決済サービスを皮切りにさまざまな金融サービスへとフィールドを広げていきます。

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