INTERVIEW
企業インタビュー
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 企業インタビュー
マース ジャパン リミテッド 音成 亜美

Marketer's Note:外資系マーケターが伝える仕事の魅力 Vol.1

マース ジャパン リミテッド

ペットケア マーケティング

ドッグ メインミール ポートフォリオマネージャー

音成 亜美

1999年東京外国語大学中国語学科卒業後、大手日系食品会社に入社。海外部にて中華圏・ラテンアメリカ地域のマーケティングを経験後、国内向け調味料のマーケティングに従事。2009年、マース ジャパン リミテッドに「カルカン®」アシスタントブランドマネージャーとして入社。その後、「カルカン®」「シーザー®」ブランドマネージャー、犬用おやつ事業の立上げに従事する中、3度の産休・育休も経験。2017年より現職。

公開日:2019年11月8日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

外資系企業でマーケターとしてご活躍の方々に「仕事の魅力」「キャリア」についてお伺いしていくインタビュー。第1弾は、世界をリードする食品メーカー『マース ジャパン リミテッド』ペットケア部門で、ポートフォリオマネージャーをされている音成亜美さんです。
聞き手:鈴木秀和

大手日系食品会社で海外・国内マーケティングの両方を経験

マースに入社されるまでのご経歴を教えてください。

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大学では中国語を専攻し、中国に1年間留学しました。当時(1997年)、中国では外食する機会は意外にも少なく、またパスタやピザなど中華料理以外のものを食べる機会はほとんどありませんでした。その中国と日本の食生活の差異に興味を持ち、何が違うのだろうと考える中で、食品メーカーが新しい製品を提供することで、中国に新しい食文化が生まれるきっかけになるのではと考え、グローバルに展開している日系の食品会社に就職しました。

国内営業から海外という順番で経験を積む人が多い中、私は新卒で海外部に配属となり、マーケティングのキャリアがスタートしました。この食品会社には合計10年間在籍したのですが、最初の7年間は中華圏やラテンアメリカ担当、最後の3年間は日本市場向けプロダクトマーケティングに携わりました。

中国での仕事は、新規市場開拓のタイミングで、まさにゼロからの立上げでした。合計80回にもわたり中国と香港を訪れ、市場開拓戦略立案、新規法人設立、商品企画・販売戦略立案のサポートに奔走し、消費者調査の実施、現地営業スタッフと一緒に商談や、店頭での実演販売もしました。本当に何でもやらせてもらいましたね。大変であり楽しくもある日々で、実際に製品が目の前で売れるのを見た時には号泣してしまいました。次第に自分で考えて提案する癖がついてきたのはこの頃です。

その後、やはり日本でのビジネスにも携わりたいと希望を出し、国内調味料のマーケティングを担当することになりました。それまでは、日本から海外ビジネスをサポートする立場でしたが、初めてブランドの担当者=ビジネスオーナーとなり、視点が大きく変わりました。マーケティングで重要なのはビジネスを回すこと、商品企画・調達・開発・製造・販売など関わる全てのファンクションを見てビジネスを最大化させていくこと。この学びは今にも活きています。

新卒入社してから10年が経ち、結婚や出産といったライフプランを考えるようになり、同期が国内営業から海外へのキャリアステップを踏む中、他の可能性を見てみたいと思うようになりました。そんな時、マース ジャパン リミテッドでのアシスタントブランドマネージャーのお話を頂いたんです。実は、初めての転職で知識も少なく、外資系企業に対してはなんとなく怖いイメージを持っていましたが、面接で複数の方々にお会いする中で、どの方も誠実で、尊敬できそうな方ばかりで、すぐに払拭されました。入社を決意した一番の理由は、人の魅力でしたね。他には、グローバル人材育成、企業カルチャーにも惹かれました。この時の面接での印象は、今も変わっていません。

好奇心・情熱・積極性があれば、自由度高く戦略推進していける

ペットケアビジネスについて教えてください。

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ペットケアビジネスは、北米・ヨーロッパなどが日本よりも市場規模が大きく進んでおり、海外のトレンド・最新事例は非常に有用です。私も常にアンテナを張っています。自分から行動を起こしていけば、海外での成功事例の日本導入だけでなく、日本発のイノベーション開発ができることに加え、日本から海外への成功事例展開など様々な方法で、ビジネス推進することができます。

日本では、キャットフードブランド「カルカン®、シーバ®、ドリーミーズ®」、ドッグフードブランド「シーザー®、プロマネージ™、ペディグリー®」、ドッグ・キャットフードブランド「アイムス™、ニュートロ™、グリニーズ™」を取り扱っています。メインミール(ドライフードとウエットフード)とおやつの3カテゴリーに分け、さらにペットの品種やライフステージ(年齢)に合わせてセグメンテーションし、ペットの生活スタイルや個別の悩みに合った栄養素等を含む製品ポートフォリオを構築しています。

担当されたブランドで、どのような戦略を実施されてきたのですか?

私が初めて担当したキャットフード「カルカン®」は、当時、ウエットフードや子猫向け製品は好調ながらまだ伸びしろがあり、ドライフードは軟調気味の状態でした。

そこで、まずウエットフードでは、高齢化で頭数が増加するシニア市場に製品が少ないことがわかり、日本発の新製品を続々と投入しました。このポートフォリオ戦略で2桁成長をし続ける体制を作ることに成功。さらに子猫向けでは、海外のパッケージデザインを参考に、子猫向け製品だと一目で分かりやすく、かつ愛くるしい子猫を前面に押し出した可愛いデザインに変更。他には子猫が産まれるシーズンである春に子猫用のCMを展開してブランド認知の向上を図り、店頭でお客様の手が伸びるような工夫をしました。これも奏功し、マーケットシェアを躍進させることができました。子猫の段階でペットオーナーとの接点を持つことで、お客様との長期にわたる関係性構築が出来たと思います。ドライフードでは、日本のペットの飼い主の方々が新鮮さ・簡便さを求めていることに着目し、大袋から小分けにパッケージ変更しました。また、製品プロモーションも大々的に変更し、結果、当時の売上を大幅に向上させることができました。この成功で、全社が一気に盛り上がっていき、会社の一体感を感じることが出来た本当に貴重な体験でした。

その後、途中3度の産休・育休を経験しながら、ドッグフード「シーザー®」ブランドマネージャー時代には、シニア向けウエットフード製品を新しく投入し事業成長を推進。犬用おやつビジネスの新規立上げでは、マース ジャパン初となる国産の製品の企画・準備・発売を担うなど、仕事復帰の度にさまざまな新しい経験をする機会に恵まれました。

そして、現在は、犬用のメインミール(ドライフードとウエットフード)のポートフォリオマネージャーとなり、1ブランドだけでなく、カテゴリー内の製品全体を見ています。単一ブランドのみを担当していると担当ブランドのことのみへの視点となりますが、カテゴリー全体を見ることによる視野の広がりなどの面白さ、そして今は何よりも、部下を育て、チームで成果を出していくことに面白さを感じています。日々感じているのは、“組織は生き物”であるということ。マネージャーとしては、メンバーの成長段階に応じた新しい次のチャレンジの準備や、変化と進化を促す対話をし続けることを大切にしています。

マーケターの仕事の魅力、ペットフードビジネスの面白さ

マースでのマーケティングの魅力はどこですか?

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私は、マーケターの仕事の魅力は、ビジネスを360度から見て、想いをもって「Make the Difference」を起こすことができ、そして、マーケターの一番重要な仕事でもある、戦略を導きビジネスを推進していく点にあると思います。

マースは外資系企業ではありますが、本社から戦略が降りてくるのではなく、自分たちで考えて、ローカルで実行できる自由度があります。リーダーシップ、好奇心、自ら行動していく積極性が、遺憾なく発揮できる職場です。

また、教育・研修が充実しており、マーケティングのフレームワークを学ぶ場が沢山あります。それらを武器に、持続的に成功し続けるための仕組みを考え、自由度高く戦略を企画・実行していける機会を見つけることができます。多くの外部パートナーと連携し、作業的な業務よりも、より戦略立案に時間を割く環境づくりを常に心がけています。

加えて、ペットフードビジネスの面白さも魅力です。1つ目の面白さは、製品を食べるペット、買うペットオーナーという、2軸で考えていく必要のある難易度の高さです。より多面的に考え、戦略を練っていく必要があり、非常にやりがいがあります。その分、消費者のインサイト発掘にはかなり重きを置いています。常に消費者と向き合い、“なぜ?”を繰り返し、真のインサイトを理解することで、それに応えるアイディアや製品を提供していきます。2つ目は、市場の変化がとても大きく、アンテナを多方面に立て、自らチャンスを取っていける面白さにあります。人間のトレンドがペットのトレンドを左右し、海外のトレンドが日本のトレンドに大きく影響します。例えば、近年、海外では原材料にこだわったナチュラルフードが、人の食事でもペットの食事でもトレンドです。そこで注目したのが、グレインフリー、穀物不使用のドッグフードです。海外ではマース オーストラリアが製品を展開し、売上を伸ばしていました。その事例を元に製品の日本市場への導入の準備を進めました。2019年4月プロジェクト立ち上げ、2019年7月発売。非常に短期間で新製品の発売まで実現できたのは、グローバルネットワークがあったおかげです。製品へのお問合せ・ご注文は沢山いただいており、好感触を得ています。

マースはどんなことを大切にしている会社ですか?

非上場の家族経営企業であるマースでは、「品質の原則」「責任の原則」「互恵の原則」「効率の原則」「自由の原則」というマースの五原則(創業者の理念を元に創られたマース文化の基盤)に基づいて事業を展開することを原則としています。五原則に基づき事業戦略を考えていける自由度があります。事業活動だけでなく、会社全体で行うボランティア活動や地域活動など全てを五原則に基づいて行っています。

また、従業員のことをアソシエイトと呼び、全員平等、一人ひとりを大切にする考え方が根付いています。例えば、オフィスはワンフロアのオープンオフィスポリシーを取り入れ、会議室はありますが社長室など個室はなく、社長も一般社員も同じフロアで同じ机、同じ椅子を使用しています。地球にサステナブルな原材料の調達や、環境への配慮、協業する農家も含めたマースが関わるサプライチェーン全体がより良い形となるよう、関わる全ての人たちと一緒に模索しています。

そして、とても働きやすい会社です。月5回まで在宅勤務可能な制度(営業職を除く)を設けており、リモートワークするテクノロジー環境も整備されているため、社外からも問題なく会議に参加することができます。実際に子供3人を育てながら私自身も、また他のアソシエイトも、頻繁に活用しています。お互いへのフィードバックの文化が根付いているのもマースならではだと思います。良いことは褒め合い、要改善ポイントはタイムリーにフィードバック。アソシエイト全員が真摯にそれぞれと向き合って、信頼しあって、ひとつのチームとして働いている、とても働きやすい環境が整っている会社です。

どんな方が活躍されていますか?

私たちペットケア事業部が掲げる使命(Purpose)は、「ペットのためのより良い世界(A BETTER WORLD FOR PETS)」の実現です。この使命を実現するために、一緒にビジネスを大きくしようと、チーム一丸となって進んでいます。使命に共感し、リーダーシップ、好奇心、情熱、戦略的思考を遺憾なく発揮している方が、特に活躍していますね。

ちなみに、ペットが大好きな人はもちろんですが、ペットを飼っていない方も大歓迎です。ペットケア事業部のマーケターで現在ペットを飼っているのは、私を含め3名ほどしかおりませんし、私も入社当初はペットを飼っていませんでした。ペットオーナーでないからこそ、分かっている気にならずに実直にペットオーナーとペットの声を聞こうとするという良い面もあります。

マースはチームワークを大切にする会社です。ビジネスゴールの達成に向けて、チーム一丸となってやっていける方、お互いを鼓舞しあえる方、ぜひそのような方に仲間になっていただきたいと思います。一緒に想いを具現化していきましょう。

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写真:音成さんと愛猫のみゃあごちゃん

音成さんと愛猫の「みゃあご」。使命を体現する1つとして、犬・猫などペットと同伴出勤出来るオフィスとなっています。またオフィスには2匹の保護猫も。みんなで育てています。

マース ジャパン リミテッド

マース インコーポレイテッド (Mars, Incorporated)は1911年に米国ワシントン州タコマのフランク・マースの家のキッチンから始まる。1920年代には息子のフォレスト・マースが事業に参加し、MILKY WAY®を発売。その後、海外展開、新分野・ペットケアや食品などに事業を拡大。今や世界で350億ドル以上の売上を達成する。お菓子「スニッカーズ®」「M&M’S®」、ペットフード「ウィスカス®/カルカン®」「ペディグリー®」など多くのブランドを世界80以上の国と地域で展開。マースの家族とも言える存在のアソシエイト(従業員)は12万5千人超でありながら、非上場の家族経営企業のまま運営。その日本の拠点、マース リミテッド ジャパンは1975年設立。

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