INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 Vol.3 田中 剛

業界のLeading Company Vol.2

ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 Vol.3

広域営業部シニア統括マネジャー

田中 剛

ユニリーバは、英国とオランダに本拠を置き、約190カ国にブランドを展開する世界屈指の一般消費財メーカー。総売上高は533億ユーロ(約7兆4,600億円)にのぼる。世界92拠点で研究開発を行い、年間売上高10億ユーロ(約1,400億円)以上のメガ・ブランドを中心に、各国の市場や消費者のニーズにきめ細やかに合わせた製品を販売している。日本においても、国内ヘアケア市場No.1ブランドの「LUX」をはじめ、「Dove」(パーソナルケア)、「AXE」(男性化粧品)、「Lipton」(紅茶)などのリーディング・ブランドを展開。「環境負荷を減らし、社会に貢献しながら、ビジネスを成長させる」という企業ビジョンの下、日本国内の全事業所で使用する電力を100%自然エネルギーに切り替えた。

公開日:2016年12月22日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

創意工夫をして数字を作り上げる

大学のアルバイトでセールスプロモーションの面白さを肌で実感したとお伺いしています。具体的にどのような経験をされたのでしょうか。

lc02_03_02ちょうど大学に通っていた頃、実家の近所に大型スーパーがオープンし、販売スタッフとして友だち3人でアルバイトをすることになりました。日用雑貨売場に配属され、そこで洗剤やシャンプーを売っているうちに、どんどん商品知識がついて仕事が面白くなりました。主任と一緒に「今度はこのブランドのフェアをやりましょう」「商品のこれとこれを何日で何個ぐらい売りきりましょう」などいろいろ考えては試し、その結果が出るのが楽しくて仕方がなかったです。「明日、特売の商品はこれです」とチラシの情報が入ってきたら、それをどういう風に並べたら売れやすいかを考えたり、あるいは、利益の少ない目玉商品をあえて奥に置き、利益の多い商品と抱き合わせで買ってもらえるような陳列を考えたりしました。開店と同時にお客様が入ってきて、商品が予測どおりに購入されていくのが、何よりの達成感でした。気がつけば、売場を任されたり、新入社員のトレーニングをしたり、県外の新店舗の立ち上げメンバーとして駆り出されたりして、普通の学生アルバイトでは考えられないような仕事の裁量を与えられていました。本当に充実していましたね。大手メーカーが企画した店別対抗コンテストで、担当の売場が優勝したこともありました。そういう場面で自分を試されることに発奮しました。今の仕事の原点は、まさにこの経験や達成感にあると言ってよいですね。

アルバイトの楽しさがあって、就職活動では、消費財のメーカーで営業職に就きたいと考えました。販売の場となる“小売”、そこに商品を届ける“卸”、その商品を生産する“メーカー”がある中で、単純にメーカーの営業が一番楽しそうだなと(笑)。今から考えると素人考えですが、お店のアルバイトの立場からメーカーの人を見ると、少し遠い存在でしたが、「こんにちは、今、主任さんいます?」とひょっこり現れて爽やかに帰っていく姿が印象的だったのです。

そこで、アルバイト先の売場に出入りしていたメーカーの営業担当の方が歳も近く話しやすかったので、就職相談をしてみました。「無理なんじゃない?」とつっけんどんに返されてしまいましたが、後日上司のマネジャーを連れてきて引き合わせてくれたのです。その社員が、今、ユニリーバで営業部門のダイレクターをしており、入社後、同じ営業部門で仕事をすることになるとは思ってもいませんでした。不思議な縁ですね。

 

消費財メーカーの営業職に就いてみていかがでしたか?

lc02_03_04最初は福岡営業所へ配属されました。家族や友人が盛大な送別会を開いてくれたほんの2カ月後にホームの福岡に戻ってくることになり、その時はちょっと気まずかったです(笑)。 3年ほどは九州エリアで、10?20店舗のチェーンを持つスーパーの本部や大手卸の2次卸店を50件ほど担当していました。テリトリー制でエリア内は全て自分の売上になるので、規模の大小を問わず手当たり次第まわっていましたね。 メーカーの営業職は、学生時代に思っていたよりもずっと大変な仕事でした。1?2年は仕事のやり方も分かっていなかったと思います。約束していた商品が期日通りに届かず、呼び出されてはお叱りを受けました。とにかく、怒られないように、怒られないように仕事をしていました(笑)。

3年位してだんだん仕事のコツが分かってくると、結局、卸さんが小売さんに商品を売ってくれないと埒が明かないと、卸さんと一緒に営業するようになりました。担当者と仲良くなってトラックに一緒に乗せてもらい、一店舗ごとに商品を説明してまわるんです。そうるすと、その場で「じゃ、1ケース置いていってくれる?」となることもあり、用意しておいたものをその場で渡して伝票を書いてもらう、という流れをつくっていました。

入社4年目で東京本社の販売本部に転勤し、1年間、トレードマーケティングを経験しました。営業の企画の仕事ですが、企画が何なのかも分からなかったので、一旦現場を見るために東京のデパート専任の営業を任されました。ちょうどデパート向けの戦略を強化していた頃で、どんどん売上が増えていくのは楽しかったですね。競合他社との関係性も特殊で、メリットのあるもの同士で情報共有を密に行ない、横のつながりで戦略を練ったりもしていました。

各地で営業をご経験されましたが、地域での違いなどはありましたか?

地域差はあると思います。当時は景気も良く、人口密度の高い関東近郊は待っていても自然に商品が売れました。一方、人口密度の低い地方では、まずは人を集めることからはじまります。小売さんや競合他社さんと一緒になって「サンプリングをしましょうか」「イベントをしましょうか」と施策を考えることが多かったです。

約20年営業をやってきましたが、小売の中での性質の違い、首都圏と地方の違いを感じながら、その時々で創意工夫して数字を追いかけて来られたのはとてもよい経験になりました。同時に、本部から出てくる案内や指示に対して、「もっとこうすればよいのに」と自分なりにアイデアが浮かぶようになっていきました。

メリットを共有し協働することで、新しい可能性を広げる

本社のカテゴリーオペレーションに異動されていますね?

lc02_03_03福岡に転勤になって上司になったのが、学生時代にアルバイト先で知り合ったあの担当営業の方だったんです。ある日呼び出されて「今の本社の仕事、どう思う?」と聞かれました。「こうした方がいいんじゃないでしょうか」などと答えると、「じゃ、お前が本社に行ってやってこい」と。思いもよらぬことで最初は驚きましたが、「ま、2?3年本社で内勤して勉強してこい」とのことだったので「じゃ、2?3年で」という軽い気持ちで転勤しました。気づけば10年近くになっていますね(笑)

カテゴリーオペレーションとは、いわゆる営業本部のような部署で、営業社員から情報をまとめて今月の売上目標を決める、マーケティングと施策を考える、サプライチェーンと商品の供給量を決める、ファイナンスと販促金を調整する、など、営業部門内の各部署や他部門とのパイプ役を担う所です。現場仕事しかやってこなかったので、ここで初めて全社的な視点で物事が見られるようになりましたね。まるで本部と現場を通訳するようで面白く、さらにやりがいは大きくなりました。現場での経験から違和感があることは、マーケティング、ファイナンス、サプライチェーンそれぞれの担当者と毎日「それは違うんじゃないか?」と妥協せずに話し合ったりしました。

この部署で初めてマネジャー職に就いてから今年で7年目ですが、私なりに前にも増して一生懸命やっています(笑)。仕事を進める上で権限を持つことの大きさも実感していますね。チームメンバーがマネジャーの持つ責任を分担してくれると思っていますから、皆で高め合える環境になるように考えて日々邁進しています。

現在の広域営業部の役割をお聞かせください。

広域営業部は今、重要な役割を担っています。

日本では海外に比べて小売業の寡占化・大型化が進んでおらず、独特な商習慣があります。卸さんの力を借りないことには、全国の小売店にくまなく商品を配荷する事が難しいのです。「卸JBP(ジョイント・ビジネス・プランニング)」と銘打ち、その中核をこの部署が担っています。互いに利益を上げて成長していきましょうという提案を続け、「ユニリーバだから一緒にやりたい」と言ってもらえるようにまでなってきていると感じています。

広域営業部は卸さんと一緒にビジネスをするということですが、卸さんに貢献し、互いに利益を上げて成長するというのはどのようなことをするのでしょうか?

卸さんと協働で売上や利益目標を立て、合意して実行していくのです。情報や数値をオープンに共有した上で分析を行い、売上を伸ばすためのアクションや課題解決のソリューションを積極的に提案しています。物流の効率化や、社員の方々の能力開発のサポート等を提案することもあります。例えば、ある卸さんに対しては、幹部候補の若手社員の方々にリーダーシップの考え方や専門知識、プランニング方法を学ぶ機会を提供しています。実際に効果もあがっているように感じます。

また、グローバルメーカーのネットワークやノウハウを取り込めることにもメリットを感じて頂いているようです。特に中国やタイなどでのビジネスについて問合せが増えています。ユニリーバと協働することでビジネスチャンスを広げ、互いに利益を上げお互いに成長していくモデルを推進することが今の私の役割です。これは私の営業人生で共通して持っている目標となっています。

「フェアであること」が基本理念。良心的な人間が集まる会社です。

ユニリーバ・ジャパンはどのような会社ですか。

lc02_03_05外資系企業というと個人主義で競争が厳しく、人の入れ替わりが多いイメージがあるかもしれませんが、そういう意味ではあまり外資系らしくないですね。営業のやり方にしても、比較的融和的です。社内の上下関係も緩やかで、役職や社歴に関係なく発言できる環境がありますね。余談ですが、田中の名字はとても多いので、私は上司・部下、先輩・後輩に関わらず下の名前で呼ばれています。ユニリーバのカルチャーとして、フェアでなければいけないということが根本にあるので、自分だけ良ければよいとする人間も少ないですね。例えば在庫が足りない時は、「我先に」ではなく、知恵を出し合って最適な分配方法を考えています。実際に長く勤めている社員も多いですし、辞めていった仲間に久しぶりに会うと「ユニリーバっていい会社だよね」と言われることが多いです。

ユニリーバ・ジャパンで活躍できる人物像は?

自分の得意分野や個性を発揮しつつ、周りと対話しながら一緒に働ける人です。そして、分からなければ何でも聞ける人で、やりたいことを明確にし、自分で働きかけて必要な情報を集め、周りに提案していける人なら大いに活躍できるでしょう。チームワークで一緒に仕事に取り組める仲間が増えることは大歓迎ですね。

また、日本法人の場合、「Geo Expansion+」という、地域ごとに勝てる戦略を考えていこうとする動きもありますので、北海道を得意とする人、九州を得意とする人など、地域に根ざした人にもチャレンジしてもらいたいと思っています。

田中 剛 氏プロフィール

福岡県出身。九州産業大学 商学部卒。大学時代、大型スーパーマーケットの日用雑貨売場でアルバイトを経験し、販売促進の仕事に興味を持つ。新卒でユニリーバ・ジャパンに入社。営業職を希望し、福岡、東京、神奈川、広島で20年ほど営業のキャリアを積む。2007年に東京本社勤務となり、営業本部にあたるカテゴリーオペレーションに異動。ヘアケアカテゴリーの営業施策をリードするポジションとなる。3年後にマネジャー職に昇進。2012年より、広域営業部シニア統括マネジャーとなり現在に至る。

ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 Vol.3

創意工夫をして数字を作り上げる 大学のアルバイトでセールスプロモーションの面白さを肌で実感したとお伺いしています。具体的にどのような経験をされたのでしょうか。 ちょうど大学に通っていた頃、実家の近所に大型スーパーがオープ...

消費財・高級財業界の新着求人を見る

消費財・高級財業界の新着求人を見る

転職のご相談、求人応募・お問い合わせには、
まず無料登録をお願いします。

無料オンライン登録

Arrow