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外資系企業でのキャリアパスの作り方

外資系企業でのキャリアパスの作り方

外資系への転職、給与交渉はどうする?

外資系企業への転職にあたっては、多くの人が今後のキャリアプランを意識しています。そして、企業側は報酬だけでなく、明確なキャリアパスを提示することで優秀な人材をつなぎ止める努力をしています。将来的なキャリアという視点から、外資系への転職を考えてみましょう。

10年後の自分のために何をすべきか?

年功序列の習慣が根強い日本企業と異なり、外資系は概ね実力本位です。そのため、スピーディーで実力本位のキャリアパスが用意されています。
例えば、それまで営業として動いてきた人が、より広い視野でクライアントに向き合うアカウントマネージャーのポジションに就く。さらにその先は、営業部門全体を見渡すセールスマネージャーへの昇格のほか、経営や事業の企画部門への転身といった選択肢も見えてきます。
エンジニアであれば、特定のシステムに関わるだけでなく、クライアントのIT部門全体に関わるITコンサルタントとして。さらに、マネジメント部門にも手を広げ、プロジェクトマネージャーとして活躍したり、事業会社に転職したりといった可能性が広がっていきます。
ただし、こうした展開は最初から用意されているものではありません。「自分はこうなりたい」「こんな仕事を手掛けたい」という本人の強い意志とチャレンジ精神、苦しみながらもその業務を回していける力があって、初めて開けていくものです。
「外資系でキャリアを積みたい」と考える人は多いのですが、それは「将来の自分の姿」があってこそ有益なキャリアとなります。10年後、自分はどうなっていたいのか。それを実現するためには、5年後、3年後にはどんなスキルと実績を持っているべきか。そのために来年、あるいは半年後までに、どこで何をするのか。
遠い将来の自分の姿から逆算したプランを立てておくことが大切です。

外資系企業で求められる人材とは?

多くの外資系企業では、求められる能力を発揮し、十分以上の実績を上げられれば、それに見合ったポストと待遇が与えられます。ですから、企業が人材に対して何を期待しているのかを知っておくことが必要です。2015年のデータですが、エンワールド・ジャパン株式会社が行った調査結果がありますので、ご紹介しましょう。

外資系企業が日本人管理職に期待する資質

  • 変化への適応力 63%
  • 課題解決のための創造力 58%
  • 責任感 33%
  • 詳細な気配り 32%
  • 語学力 24%
  • 会社への忠誠心 22%
  • ※複数回答可

「責任感」や「気配り」はさておき、「変化への適応力」や「課題解決のための創造力」が重要視されていることは注目すべきでしょう。
近年、ビジネスの世界は全体的に変化が速く、新たなアイディアや新たなサービスが次々に登場しています。予想もしなかったプレイヤーが突然市場に参入し、しかも、強力なライバルとして目の前に立ちはだかることさえあります。こうした状況では、あらゆる変化に速やかに対応し、課題や問題を解決していかなければなりません。
既存の業務を的確にこなすのは当然のこと、予期しない事態に直面しても、積極的にそれを乗り越えていくクリエイティビティこそが求められているのです。

人材としての自分の価値を高めるために

過去の日本では、会社と個人は主従関係にありました。会社が主であり、個人は従です。それは決して悪いことばかりではなく、いい面もありましたが、今ではそうした関係性はほぼ崩壊しています。今や企業と個人は対等であり、個人は自分自身のプランに基づいてキャリアを形成していく時代です。
ですが、対等という関係は、双方が利益を得られなくては成立しません。夫婦や恋人、あるいは友人関係と同様、お互いが利益を与え合い、また得られる間柄でなくては、その関係性は存在できないのです。
ですから、高い報酬やポジションを手にしたならば、それに見合う利益をあなたは企業に与えなくてはなりません。それには、組織のコアな業務にまで積極的に関わり、問題や課題を解決し、企業のさらなる成長や発展に寄与することです。そうした姿勢を持ち続けることで、あなたは組織にとって不可欠な人材となっていくでしょう。
キャリアパスにおいて、どのようなスキルを身に付けていくのかは、あなたにとって重要なことです。しかし、あなた自身が企業にどんな利益をもたらせるのかという大きな視野を持つことも、あなた自身の価値を高めるためには大切なことでしょう。