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化学業界の動向
執 筆ISSコンサルティング コンサルタント 堤 真二
日系化学メーカーにて、液晶パネル内の光学フィルムやPDP-TVのITO形成部材の営業等を経て人事部の採用・研修に携わる。現在、ISSコンサルティングにて製造業コンサルタントを担当。
これまでの日系化学業界の推移を見ますと、2007年までは中国・アジア市場の需要拡大に伴う市場活況により、業界規模も順調に拡大してきました。しかし、2008年の世界的な原油価格高騰で石油系事業を中心に収益が減少。追い打ちをかけるように金融危機以降は需要が減退し続け、2010年3月決算では主要化学メーカー195社中168社が売上高前年割れを記録しました。(業界資料より)。こうした需要低迷によるコスト増や円高に対応するため、各社は不採算事業の統廃合や企業買収を実施しながら基盤強化に努め、時流に応じた戦略を展開している状況です。
一方、当社に関わりの深い外資系化学メーカー各社は景気の影響を受けつつも規模の力を背景にエネルギー、環境、バイオテクノロジーなどの新興国市場への拡大はもとより、医薬品業界、化粧品業界、食品業界といった景気変動が少ない業界へも注力し始めています。市場拡大だけではなく、扱う製品についても汎用製品から付加価値の高い高機能製品へ経営資源の集中・シフトを行い、競合他社(特に日系化学メーカー)との優位性を確立することで世界・日本市場を深耕しています。
こうした背景により、外資系企業からは日本含め世界で活躍される経験豊富な営業、セールスエンジニア、研究開発、品質管理など人材に対する期待が高まりつつあることを身近で強く感じます。
日系・外資、いずれにしろ企業の根幹を支えるのは人であり、企業も自社で活躍される方を常に切望されております。私どもは是非、そのお手伝いをしながら製造業全体の活躍に貢献していきたいと考えております。
公開日:2011年12月26日