INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社 Vol.2 高山 沙由梨

業界のLeading Company Vol.4

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社 Vol.2

Brand Manager

高山 沙由梨

日本でもアリエール、ジョイ、パンパース、ウィスパー、SK-IIなど多くの世界的ブランドを有するP&G。それらのブランドは、世界でもっとも厳しいと言われる日本の消費者に高く評価され、P&Gのマーケティングは世界最高のマーケティングであるといわれています。また、「お金とビル、ブランドを取り上げられても、社員さえいれば、10年ですべてを元通りに再建できる」1948年当時、P&G米国本社の会長であったリチャード・R・デュプリーの有名な言葉があります。この言葉の通り、P&Gは古くから「人材こそが会社の最も重要な資産である」という理念のもと、P&Gから多くの経営者が排出されているように、グローバルで活躍できる経営スキルを身につける人材育成に取り組んでいる企業です。

公開日:2017年1月13日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

2度の出産後もブランドマネージャーとして辣腕を発揮
欲すればあらゆるチャンスが手に入る

日本市場だけで数百億円規模のブランドの
総責任者としてのやりがい・面白さ

現在どのようなお仕事をされているか教えてください

lc04_02_02シンガポールにて、洗濯用洗剤「アリエール」の日本を含むアジア全域を担当するブランドマネージャーをしています。マーケティングというと皆さんがイメージされるように、新商品の開発やパッケージ作り、テレビCMなどの広告制作などを一手に担うのはもちろん、それを生かしてどのように売上と利益を最大化するかという投資や事業戦略全般にも責任を持っています。

「アリエール」というブランドは近年堅調に伸び続けているブランドで、日本だけで数百億円の売上があります。お客様のニーズを理解し、より良い製品をつくり、それを幅広く伝えるマーケティング戦略をつくり、さらに売上を伸ばす、そしてそのお金を次の投資に当てることでブランドのさらなる成長を作っていくという仕事は非常にスケールが大きく、やりがいがあります。

入社1年目に課せられたミッション
市場シェアNo.1を獲得するために

あなたのキャリアパスを教えてください

lc04_02_032007年に入社し、ヘアケアブランド「パンテーン」のアシスタントブランドマネージャーとして配属されました。「パンテーン」は当時、5年をかけてようやく市場No.2のシェアまで到達し、そこからどのようにして圧倒的No.1の競合ブランドを追い越すのかという非常に熱いミッションを抱えたブランドでした。入社1年目で、翌年の目玉新商品の発売プロジェクトを任されたところから始まり、夢のシェアNo.1を達成するまでの3年間、私のキャリアの基本は「パンテーン」で鍛えられました。

ブランドマネージャーに昇進してからは、当時トレンドになりはじめていたプレミアム価格帯に新ブランドを一から開発する仕事を任され、「ヘアレシピ」というブランドを世に送り出しました。その後、No.1を守りさらに成長させていくという新しいチャレンジを抱いた「パンテーン」に戻り、2〜3年後を見越した新商品のコンセプト開発やブランド戦略を担い、お世話になったブランドに微々たるものですが恩返しをした後、本年度より、新しいカテゴリーである洗濯洗剤の「アリエール」の担当をしています。

外資系投資銀行とP&Gマーケティング
迷いの中で決定打となったもの

P&G マーケティングに入社された理由を教えてください

元々、短期間で自分の可能性を試せる場所を探していました。当時は、アメリカ留学から帰ったばかりでした。キャリアと自分の幸せの両方を考えた結果、活躍できる可能性が日本だけでなく、かつ年功序列で何年も待たなくても、評価を得て責任ある仕事を任される会社というのが最低条件になりました。

最終的には外資系投資銀行とP&Gマーケティングからいただいたオファーで大変迷いましたが、参加したインターンで、一つひとつのミーティングやプレゼンテーションが終わるたびに、私の強みをさらにどう伸ばしていけば良いのかを細やかにコーチングしてくれる先輩社員たちに出会い、この会社の「人を育てる」ことに対する誠意や真剣さを感じたのが決め手になりました。

さらに、インターンで初めて疑似体験したマーケティングという仕事が「なんて面白いんだ!」と目からうろこが落ちたのも理由の一つです。ひとつのブランドを育てていくということ、そしてそこに求められる右脳と左脳の両方のバランスが、他の業界や職種でみた何よりも自分の感性に合っていると感じました。そして今年で入社10年目になりましたが、この時の決断を後悔したことは一度もありません。

プランを何度も練り直しシェアNo.1を得た
ミステリーキャンペーン

今まで行ったマーケティングでのBig Successを教えてください

lc04_02_04やはり「パンテーン」をNo.1シェアに導いた起死回生のリステージプロジェクトがもっとも感慨深いですね。パンテーンはシェア第2位のところまでは来ていたのに、最後のあと一歩がなく伸び悩んでいました。そこに、ついに自信を持って誰よりも良い商品だといえる改良新製品ができあがり、この商品の発売と同時に「首位奪取をねらうぞ!」という機運が盛り上がっていました。

その時点で、私はパンテーンで2年ほどの経験がありましたので、今までのパンテーンの成功要因を押さえ、手堅いプランを作っていたのですが、いざ日本にいる営業販売チームに見せたところ、「これで絶対1位になれる」という手応えを感じないと言われてしまいました。今まで誰も到達していないところにゆくには、今までの成功例の繰り返しではいけないことを学びました。

そのあとはもう時間との戦い。本当にパンテーンが「どのブランドよりも良いんだ!」というメッセージを受け取ってもらうためのプランを練り直し、「商品名を隠したブラインドテストで選ばれた商品」というミステリーキャンペーンのアイデアができあがりました。結果として、このリステージで「パンテーン」は一気に2位以下に差をつけて。1位に躍り出ることができたのです。

3つのグローバルチームで果たすべき
リーダーとしての役割

P&Gで働くベネフィット、どのようにビジネスを成長させているのか教えてください

今、日本の「アリエール」のビジネスを伸張させていく上で大切なグローバルチームは主に3つです。1つ目は、グローバルの市場や消費者に必要な製品やコンセプト開発の上流を担う商品開発デザインチームです。彼らは全世界のさまざまな国や地域のニーズを汲み取り、優先順位をつけながら最大限のスケールを確保できるイノベーションを作り出していきます。このグローバルなスケールこそP&Gの商品の優位性の秘訣であり、強みです。その中で、私の役割は、彼らのアジェンダを共有しながら日本にとって必要なものを交渉しながら組み入れていくことです。もちろん、日本語は話せない、日本人の生活習慣や文化をまったく知らない外国人なので、単にお願いだけをしても理解はもらえません。グローバルビジネスの伸張を担う彼らにとって、日本でのビジネスがいかにベネフィットのあるものなのか、将来性を描くとともにその将来を可能にするために必要な手助けを、わかりやすく可視化できるよう緊密なコミュニケーションを心がけています。

2つ目は、日本の市場を伸ばすために必要な戦略や投資決定の最終決定権を担う社内のリーダシップチームです。事業本部長を筆頭に、日本人はいませんし、彼らはアジア全域を統括しているので、いかに日本の「アリエール」が投資先として魅力的なのか、どうしてこのプランは他の国の別のプランよりも重要度が高いのかということが一目で分かるような提案を心がけています。

3つ目は日々一緒に働くブランドチームのメンバーです。こちらは日本人もいれば中国人もインド人もいて、多種多様な背景を持つチームのメンバーが日本という市場で「アリエール」を伸ばすため日々尽力しています。ともすれば日本語を理解する日本人に有利になりがちな状況かと思いますが、英語でのコミュニケーションを徹底すること、フランクなチームづくりをリードし、日本人が当たり前だと思っているような常識を客観的に分析できる外国人の視点を大切にすることで、常識にとらわれない、世の中をあっと驚かせるようなマーケティングのアイデアにつなげていけるよう努力しています。

2度の出産、育児とキャリアの両立を経験して感じるP&Gの公平性

P&G マーケティングでキャリアを築くベネフィットを教えてください

10年間、結婚と2度の出産を経てこの会社で働き、実感していることは主に3つです。

1つ目は入社を決意させた、「人を育てる」会社であるということです。新卒・中途関係なく、この会社のマーケティングの中から将来を担う人材を育てていくという覚悟があるところに他社との大きな違いがあると感じます。それゆえ、一人ひとりの強みに集中したキャリアパスの考え方を尊重してくれますし、数々のトレーニングの機会が与えられます。また、自分から欲すれば、欲しいチャンスをいくらでも取りにいけるところが魅力です。

2つ目は「やったぶんだけ返ってくる」評価制度の透明性です。わたしは新卒で入っているので他の会社を知りませんが、大学の同期などと話していると、実績を出した分だけ昇進や報酬に反映されていくというのは聞いたことがありません。自分の強みを生かしてやりがいのある仕事をし、結果にあわせてフェアな評価・報償があるというのは気持ちが良いことです。

3つ目は、入社時には分からなかったことですが、「女性であっても何一つ諦める必要がない」ということです。私自身は10年間の間に2度産休を取りましたが、産休をとったことで、キャリアが止まったり、会社からの待遇が変わったと感じたことは一度もありません。あくまで私個人が見せてきた強みや興味、結果に基づいてキャリアのチャンスが与えられてきたと感じますし、母親としてどうしても譲れないことを行うための柔軟な環境は十二分に確保されているので、娘たち2人を育てながら働きやすい環境であるということを日々実感しています。

高山沙由梨 氏 プロフィール

大学卒業後、2007年入社。パンテーンのアシスタントブランドマネージャーとして日本・シンガポールにて長年勤務し、主力商品のシェア拡大に大きく貢献。ブランドマネージャーへ昇進後は、新ブランド ヘアレシピを担当。現在は、シンガポールにてアリエールを担当する2児の母。

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社 Vol.2

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