INTERVIEW
企業インタビュー

 企業インタビュー
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 中村 健

ビジネスをドライブする「HRビジネスパートナー」 Vol.2

GEヘルスケア・ジャパン株式会社

人事ビジネスパートナー

アジア太平洋地区担当

中村 健

東京外国語大学卒業後、1998年にCSK(現:SCSK)入社。ITエンジニアとして活躍後、2002年にGEパワーシステムズ(現:GEパワー)に入社し、プリセールスエンジニアを務める。2007年にGEヘルスケア・ジャパンに移り、営業企画を担当。2013年からライフサイエンス部門のアジア太平洋地域におけるサービス事業のゼネラルマネージャーを務めた後、2016年10月から現職。

公開日:2018年4月25日
(インタビュー実施時の御所属・役職名にて
記載させて頂いております)

HRBPとは“ビジネス判断・組織と人作り”を
担うビジネスパートナー

プロフェッショナルと働く楽しさを覚えた

GEヘルスケア・ジャパンに入社するまでの職歴を教えてください。

hrbp03_02子どもの頃から英語が好きで、高校1年のときには東京外国語大学を目指すことを決めていました。英語を使って働きたいという想いが強く、大学時代は英語が必要な都内外資系ホテルの夜勤アルバイトに精を出し、そこで英語力と社会人としての作法を身に付けました。1つ目の転機は、大学4年生で赴いたアメリカ留学です。そこで出会ったのが、大学内にある大量のコンピューターでした。これからはIT力が欠かせないと痛感して、文系でしたがITエンジニアを志し、CSK(現:SCSK)に入社しました。

CSKの充実した新人研修でITエンジニアの基礎を身に付けた私は、出先のベンチャー企業でソフトウェアの開発を始めました。私はそこで、そのベンチャー企業の社長に可愛がっていただきました。社員でもないのに通訳として社長の海外出張に付いていったりして、一挙手一投足を観察し、当時の私に欠けていたベンチャー精神・起業家精神を学びました。また、その企業と取引をしていた商社のベテラン部長の方には、「通じる英語」の話し方を学びました。彼の英語は、決して流暢ではなかったのですが、私の英語よりも確実に通じていたのです。それは、話のロジックがしっかりしていて、かつビジネスに対する強い想いがあったからでした。当時の私は、彼の姿を見て、自分にロジックと想いが欠けていることを知りました。

その後、私が扱っていたソフトウェアがGEに買収されたことがきっかけで、私はGEの電力部門(現:GEパワー)にスカウトされ、2002年にプリセールスエンジニアとしてGEへ転職しました。驚いたのは、出社初日、一般社員にもかかわらず個室が与えられ、いきなり英語を使った円卓ミーティングに出席したことです。さらにビックリしたのは、重役がたくさん座る円卓に座っていない周囲の一般社員がどんどん発言していたことでした。直属の上司は海外におり、同じチームメンバーは日本には誰もいない状況で、初めは、自分のポジショニングを、存在意義を、どうしていったらいいのか、途方に暮れたことを覚えています。当時のGEの電力部門は、凄腕プロフェッショナルの集まりだったのです。まさに外資系企業という雰囲気で、最初はとんでもないところに来てしまったと不安を感じましたが、徐々に慣れると、今度はプロフェッショナルとして公平な環境下で働く楽しさを覚えました。それ以来、私は、自分のキャリアを自分で決め、自分のミッションについて責任を持って完遂することを一貫して重視してきました。また、仕事への強い情熱とコミットメントがあるプロフェッショナルとチームを組みたい、と常に思ってきました。

その後、以前の同僚に誘われて、営業企画としてGEヘルスケア・ジャパンに移籍しました。エンジニアをずっと続けるつもりはありませんでしたし、自分が最終的に何をしたいのかがまだわかっておらず、新たな環境に飛び込んでみたいと思ったからです。

優れたHRBPになるには実際のビジネス経験が必要だ

HRBPになるまではどういった経験を積んできたのでしょうか?

hrbp03_05GEヘルスケア・ジャパンに移った当初は、営業企画としてITツールを用いた営業の行動分析を行い、地方の営業所や支店など現場に営業活動の改善策を提案していました。「なぜこの病院に訪問しないのですか?」「もっと訪問量を増やしませんか?」などとデータやグラフを駆使しロジックで話しながら提案していました。しかし、何も知らない新入りがいきなりやって来て言うものですから、現場の皆さんにとっては本当に嫌なヤツだったと思います。事業の為に、会社の為になると思い仕事をしていましたが、上手くコミュニケーションを取れない。これはまずいなと思い、周囲との関係性を良くするため、試行錯誤しました。当時、製品のスペックが良ければ売れる時代は終わっており、そこに付加価値を付けながら売っていく必要性が問われ始めた時代でした。営業活動の改善提案を受け入れてくれるキーパーソンを探し、キーパーソンの方を理解し(立場・仕事の仕方・想い)、その方の利益を考え抜いて、たとえばその方が普段会えない病院の先生に会える機会をつくるなど、大きなメリットがあるように提案内容を考え持っていくようにしました。また、キャズム理論に則り、全体の16%以上が変わればその変化がムーブメントになっていくことを信じながら、営業改善のムーブメントを起こすには営業部の何人の行動を変えればよいかを考え、目標を立てながら、行動していました。

当時の人事担当者と一緒にリーダー育成プログラムや、強い営業マンをつくるための営業トレーニングプログラムを作っていく中で、「自分は人に関わる仕事、人を変えていく仕事に就きたいのだ」とようやく気づきました。プログラムには3年ほど関わり、トレーニングによって、一人ひとりの行動や考え方が変わっていくさまを見ることができ、非常に興味を持ったのです。その際に、将来人事になりたいと思いました。そして、「ビジネスを深く理解している人が人事になり育成などに携わったら、事業にインパクトを与えられるのではないか」と考えるようになりました。ただ、私がそうなるためには、ビジネスの全体像を具体的に掴む経験が必要であり、ゼネラルマネージャー(GM)の経験が不可欠だと考えていました。人事になるために、P/Lを持ち、組織を扱う、GMのポジションを探しました。

その後、ちょうど空きが出たこともあって、ライフサイエンス部門のアジア太平洋地域におけるサービス事業のGMに就くことができました。そのポジションで苦労したのは、まったくの初体験だった数字(P/L)のマネジメントです。わかってしまえばロジックなのですが、どのレバーを動かすと数字がどう改善するのか、短期的P/L改善に有効なレバーはどれで、長期のレバーはどれかがわかるまでは、いろいろと試行錯誤を必要としました。ただ、実は過去に米国公認会計士の勉強をしていたこともあり、ほどなくP/Lのレバーの扱い方にも慣れました。たとえば、短期的なP/L改善に、保守で使用する部品の効率的な使い方、サービス担当者を派遣するスケジューリングの効率化、値付けの見直し、長期的なP/L改善に、高いスキルを持つ技術者を配したコールセンターの設置、在庫管理ルールの新規設定・改善の実施などをしました。つかみどころのない「サービス」というもののビジネスモデルづくりに従事できたことが、非常によい経験でした。日本では「サービスは無料」という概念が強い。そんな中、お客様のニーズを満たし、利益の出る事業をつくるために、試行錯誤しました。お客様のニーズを考えたフェアなサービスになっているのかという点で見直しを実施し、訪問修理に伺うまでの時間などのルールを明確にしていきました。そして、営業部門も含めてサービスに対する概念の変革、サービス担当者の業務・オペレーションの見直しと進めていきました。他にも事業売却の経験もし、緊張感のある非常にやりがいのある毎日でした。

そうやってビジネスの経験を十分に積んだ後、2016年に自ら人事本部長に掛け合い、念願のHRBPになりました。人事本部長も、人事以外のメンバーをHRBPに据えることに大変興味を持ってくださり、私がHRBPになることを後押ししてくださいました。こうした経緯で、私はいま、アジア太平洋地域のマーケティング部門と営業部門のエグゼクティブを担当するHRBPに就いています。

中村さんは、現在HRBPとしてどんな役割を担われていますか?

hrbp03_03私の最も重要な役割は、事業部トップのビジネスパートナーであることです。たとえば、私が現在担当するエグゼクティブのうちの1人は、「50%は私が経営判断をするから、あとの50%は中村が決めてほしい」と言います。ビジネスパートナーとは、ビジネス上の意思決定にそのくらい深く関わる仕事なのです。そのためには、非常に難しいことですが、たとえばP/Lを見て、すぐにどこに問題があるのか、何を変えなくてはならないのかを察知できなくてはなりません。事業部トップが、「何を達成したいのか?」「なぜそれをするのか?」「どれほどのビジネスインパクトがあるのか?」というビジネス方針を決める際のサポートができなくてはなりません。私は日々、事業部トップの話によく耳を傾け、本や資料を調べて勉強し、必要があれば社内外の方にお会いして情報を得た上で、自分なりの判断軸・意見を持つようにしています。そして、経営方針・戦略が決まった後は、組織づくりや配置、人材育成などに関しての決定をおこなっています。

ビジネスパートナーは人事メンバーでなくとも、たとえば経理・財務の専門家などでもできるのではないかと聞かれることがありますが、私は人事メンバーが適任だと思っています。それは、ビジネス判断と組織づくり・配置・育成は密接に関係しているためです。経営資源のうち、資本や製品はいくら集まっても様相が変わりませんが、人は集団になると様相が変わります。人材というリソースを扱うのは難易度が高い。気持ち・考えの変化や成長といったことは強制できることではありませんし、一人ひとりの気持ちを動かし、変化・成長を促していくのは大変なことです。ビジネスを進めていく上で必要となる人材は、コーチングやトレーニング、あるいは厳しい環境での経験など、最適な計画をたてて育成していく必要があります。それを担うプロフェッショナルが人事メンバーです。

ビジネスをドライブするHRBPには何が必要だと思われますか?

HRBPを務める上では、「実際にビジネスをドライブした経験」が大きくものを言うことは間違いありません。座学のみの知識と経験の違いが顕著に出るのは、「ビジネス上の意思決定」を自ら結論付けられるかどうかです。人事一筋の方であれば、たとえば開発~製造~販売~メンテナンス~撤退といった製品・サービスのライフサイクルやビジネスモデル、儲けのメカニズムをしっかりと学び、そのなかでどの部署がどのように関わっているかを知ることで、ビジネス理解は深まるはずです。そして、より優れたHRBPを目指すのであれば、私はやはり実際のビジネス経験、ビジネスを「決断した経験」を積むことが必要なのではないかと思います。

いまのGEには活躍のチャンスがある

どのような方がGEヘルスケア・ジャパンで活躍できますか?

hrbp03_04「自分のキャリアを自分でデザインできること」「自分のミッションについて責任を持って完遂できること」。この2つができる方なら、いまのGEには大きなチャンスがあるでしょう。なぜなら、多くの方がご存じだと思いますが、GEはいま、大きな変革期を迎えているからです。変革期というのは、これまでにない仕組みや取り組みを立ち上げる絶好のチャンスなのです。思う存分、活躍していただけたら嬉しいです。現在のGEは、パワー・アビエーション(航空機エンジン)・ヘルスケアを中心とした社会インフラを担う企業で、働くメンバーは総じて強い社会的使命を抱いています。社会に貢献したい方なら、きっと大きなやりがいを得られると思います。

逆に言えば、コンフォートゾーンに居続けてきた方は難しいかもしれません。学生などによく話すのですが、仕事とは自分を鍛える「養成ギプス」のようなもので、着たり脱いだりできるのですが、心地の良いギプスを長く着続けると、脱ぐべきタイミングで脱げなくなってしまいます。どこかのタイミングで「自分は何をしたいのか?」を真剣に考え、それに向かって自分の足で進み、着心地の悪い養成ギプスに替えなくてはならないのです。ある程度の年齢になったとき、それをしてきたかどうかが問われ始めるのです。

GEヘルスケア・ジャパン株式会社

GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、医療用画像診断からヘルスケアIT、ライフサイエンス(生命科学)まで、幅広い分野にわたる専門性を駆使しながら、「人にやさしい、社会にやさしい」医療の実現に取り組むヘルスケアカンパニーです。米ゼネラル・エレクトリック(GE)ヘルスケア事業部門の中核を担うグローバル企業として、国内に開発・製造から営業・サービスまで一貫して抱える優位性を生かし、1982年の創業以来30年以上にわたって、社会が抱える医療課題を解決する先進的な製品・サービスを国内のみならず、全世界に発信しています。

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