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『外資系で活躍するプロフェッショナル』インタビューVol.2 株式会社ナイキジャパン
<プロフィール>
早稲田大学卒業後、アメリカへ留学しMBA取得。卒業後、世界最大級の国際会計事務所KPMG Peat Marwickにて3年間勤務。帰国後、日本の会計事務所を経て日本コカ・コーラ株式会社に入社。合併準備プロジェクト、カスタマー・マーケティングなどのファイナンスに従事。05年8月より株式会社ナイキジャパンにて、ファイナンシャル プランニング アンド アナリシス部門を統括。
会計事務所時代に身につけた“働く=プロフェッショナル”という意識
- Q.笠井さんが考える「プロフェッショナル」というのはどのような人ですか?
私はアメリカの大学院でMBAを取得し現地の大手国際会計事務所 KPMG Peat Marwickに就職しました。アメリカでは会計事務所や弁護士事務所を「プロフェッショナルファーム」、一般企業を「インダストリー」と区別します。会計事務所の同僚たちと会話をする際にも「今の発言はアンプロフェッショナルだよね」など、「我々はプロフェッショナルである」という認識が、普通に会話に出てきていました。
また、会計事務所ではチャージ制というシステムがあり、各人のレベルによってクライアントに請求できる1時間あたりの金額が決まっています。例えば私の時給が200ドルだとすると、100時間働けば2万ドル請求できます。クライアントは私の働く時間に対し、お金を払い、その金額に見合った結果を期待します。プロフェッショナルとして自分の時間を買ってもらっているわけですから、当然結果を出さなければなりません。
最初からそういう環境で働きはじめたので、私にとって“働く=プロフェッショナルとして仕事をすること”と自然に思っており、仕事をする上で、「プロフェッショナルとはなにか」ということを特別に意識することはありませんでした。- Q.会計事務所で「プロフェッショナルとして仕事をする」ということはどういうことなのでしょうか。
- クライアントは、豊富で専門的な会計・税務の知識、そしてそれを監査等に応用、クライアントに貢献することを求めます。また、豊富な専門知識といっても、それをきちんとクライアントに理解していただかなければなりません。クライアントに理解してもらえるよう明確に説明できるコミュニケーション力も求められます。ですから、「会計の力とコミュニケーション力」というのが当時の私のプロフェッショナルの定義でした。これは誰かに教えてもらったというわけではなく、「働く=プロフェッショナル」ということと同様、周りの環境から自然とそう思うようになりました。
- Q.会計事務所で経験を積まれ、その後コカ・コーラに移られました。そこでの仕事をお聞かせください。
- コカ・コーラではまず、合併準備のプロジェクトチームに配属され、合併関連の財務・税務分析の仕事に携わりました。合併の仕事は会計事務所にいても一生関わらない人もいます。それに携われたことは幸運でしたし、非常にやりがいのある仕事でした。また、あるプロジェクトのファイナンス代表をさせていただいたり、カスタマー・マーケティングのファイナンスを見たり、会計事務所とは違った経験を通していろいろなことを学びました。
また、会計事務所時代とは違う意味でのコミュニケーション力の重要性を感じたことも大きな収穫です。会計事務所では同じ会計という立ち位置から共通の常識を共有する方々と仕事を進めていましたが、コカ・コーラでは、社内の営業やマーケティングなど会計以外の方たちと仕事を進めていく上でのやりとりを難しく感じることもありました。しかし、しっかりとコミュニケーションをとっていったことで、「それぞれのフィールド・立ち位置で持っている常識が違う」ということを理解し、どうすれば会社が発展するかを考えつつ、譲れるところは譲りながらも、譲れないところは自分の意見を通して行くということを学びました。 - Q.現在のナイキジャパンでの仕事内容をお聞かせください。
- 現在はナイキジャパン全体の財務状況の分析、予算および売上・利益予測の作成、そして、これらをジャパンの経営陣および本社に対して報告することが主な仕事です。予想以上にやることが多く苦労する事もありますが、その分やりがいもあり、自分にとっても大きなチャンスだと思っています。もちろん、社長や部下など多くの人のサポートを受け、仕事を進めていますが、この会社の財務状況を一番知っているのは自分でなくてはいけないし、ビジネスがよりよい判断をするために数字と分析を提供することについて、最終的に自分が責任を持たなくてはいけないと思っています。
プロフェッショナルとして知識を身に付け、ビジョンを持って動いている人がチャンスを掴める
- Q.これまでのキャリアを踏まえ、現在笠井さんが考える「プロフェッショナル」とは何ですか?
会計事務所時代からプロフェッショナルというのはDNAのように体に染み込んでいますから、“働くこと=プロフェッショナル”というのは変わりません。
ただ、様々な経験を通して現在では、「会計の力とコミュニケーション力」に加えて、精神的な力が大切であると感じています。例えば、自分を絶え間なく向上させようと思い続けられる心の力であるとか、強い目的意識やビジョンを持って動く力です。 目の前の小さい仕事をするにしても、会社としてのこういう目的達成のために、自分にこういう仕事が割り当てられているとか、中長期的な話であれば、自分はこの会社に対してこういう風に貢献したいから、今こういう風に動いている、というような“意識”を持つことがプロフェッショナルだと思います。
もちろん、精神的なものは、知識などのハード面での土台があってのことで、それがなかったら話にならないのですが。。。 私の場合、会計事務所時代であれば会計と税務の知識で良かったのですが、現在はファイナンス全般の知識など、ハード面での土台になる部分を更に強固にしていかなければならないと感じています。- Q.笠井氏がプロフェッショナルだと思う人はどのような方ですか。
- まず、元KPMG Peat Marwickのパートナーで伝説の人といわれている竹中征夫氏。たまたまお話を聞く機会がありましたが、「ピンチは最大のチャンス。 自分がピンチと思う場面に遭遇したとき、落ち込んだり愚痴ったりするのは簡単。でも、そこでの苦労を次のチャンスに変えていく人がビジネスに限らず人生でも成功する人だ」と、おっしゃっていました。
それから、ナイキ本社のCFOのドン・ブレアです。彼は「チャンスはいろいろなところにある。ただし、どこにあるかはわからないし、いつ来るかもわからない。チャンスが来たときに、自分がReadyな状態でいられるよう日頃から準備をする」とコメントしています。
大方の人にとってはチャンスというのは突然やってくるものだと思います。そしてチャンスがやってきても準備がなければ、せっかく巡ってきた千載一遇のチャンスを掴めないまま終わってしまいます。プロフェッショナルとして知識を豊富に身に付け、ビジョンを持って動いている人には、ピンチをチャンスに変える事ができ、そしてそれを確実に自分のものにすることが出来るのだと思います。 - Q.今後、ナイキジャパンに応募する人へメッセージをお願いします。
- 絶えず自分を向上させようと思う人で、自分から動ける人には、いくらでもチャンスがある会社だと思います。 一般的に、外資系は若手にチャンスを与えることが多いと思いますが、ナイキジャパンは特にその傾向が強いです。 ただし、少し荒っぽく、キラーパスでチャンスを投げてくることが多いと感じています。 そのキラーパスに上手く対応できるには、日頃から専門的な知識を準備しておくことはもちろん、精神的なタフネスさ、そして体力も必要です。 自分から動けてキラーパスを上手くさばける人ならば、活躍できる会社だと思います。
- ありがとうございました。


